[ランクル250]の街中走行が超快適? 本格クロカン試乗で判明した本当の[実力]って

[ランクル250]の街中走行が超快適? 本格クロカン試乗で判明した本当の[実力]って

 ランドクルーザーから見て分かるように、本格ヘビーデューティSUVの注目度が高い! オフロードでの圧倒的なタフさが命のヘビーデューティSUVだが、やっぱり気になるのは普段の街乗り。乗り心地や取り回しなど、普段使って快適な大型ヘビーデューティSUVはどのクルマか徹底チェックした!!

※本稿は2024年9月のものです
文:片岡英明/撮影:奥隅圭之/写真:ランドローバー
初出:『ベストカー』2024年10月10日号

【画像ギャラリー】ディフェンダーの全長長すぎだろ! その広大な車内を是非(37枚)画像ギャラリー

■デカッ! 圧倒的存在感の4台

片岡英明氏が街に乗り出して扱いやすさをチェック
片岡英明氏が街に乗り出して扱いやすさをチェック

 ランドクルーザーは世界中に名声が轟きわたっている本格派のクロスカントリーSUVだ。ランクル250は兄貴分のランクル300と同じ最新のラダーフレーム、GA-Fプラットフォームを採用して誕生した新シリーズだ。

 従来のプラドから大型化し、全長は5mに迫る。全幅も1980mmと、超ワイドだ。サイズ的には兄貴分のランクル300より少し小さいだけで、ランクルプラドよりもずっと大きい。このサイズだと街なかでの取り回しや機動性が心配だから、街に乗り出し、扱いやすさをチェックしてみた。

 比較のライバルとして引っ張り出したのは、兄貴分のランクル300だ。そしてランドローバーブランドのなかで最もヘビーデューティーなディフェンダーと、ジープ直系のラングラーも同行させて、視界や取り回し性を比較した。

 ディフェンダーのロングボディである「130」はランクル300を超える大型。しかもスペアタイヤを背負っているから実際の全長は5mをはるかに超える。ラングラーはライバルより少し小ぶりだが、ホイールベースはディフェンダーなみの3010mmと思いのほか足長だ。

 まずは首都高や幹線道路を走る。SUVのいいところはアップライトなドライビングポジションで視界がいいことだ。見下ろし感覚で、フロントピラーも立ち気味だから運転席から障害物などを発見しやすい。これはオフロードや林道に踏み入れたときにも感じられる美点である。

【画像ギャラリー】ディフェンダーの全長長すぎだろ! その広大な車内を是非(37枚)画像ギャラリー

■街を走って快適なのはどのクロカンSUVだ?

トヨタ ランドクルーザー250とジープ ラングラー。発売が新しいだけにモダンなテイストの250とは対照的に、ラングラーは20世紀の香りを色濃く残している
トヨタ ランドクルーザー250とジープ ラングラー。発売が新しいだけにモダンなテイストの250とは対照的に、ラングラーは20世紀の香りを色濃く残している

 撮影当日は雨まじりで風も強かったが、各車地に足がついた走りを見せつけた。なかでも安心感があったのはディフェンダーだ。エアサスペンションならではの上質な乗り心地に加え、コーナーでも無駄な動きを上手に抑え込んでいる。

 2.6トンを超える重量ボディだが、ディーゼルターボは余裕の走りを披露した。不快な振動を上手に抑え込み、遮音も行き届いているから静粛性も高い。

 逆に『20世紀のSUV』の印象が色濃かったのがラングラー。最もスパルタンなルビコンだったこともあり、最新モデルでもライバル3車よりハードな乗り味だ。高速走行では風切り音も小さくない。エンジンは40.8kgmを発揮する直4、2Lガソリンターボだから加速は俊敏で、速い流れを無理なくリードする。

 いい意味でも悪い意味でもアメリカの香りを強く感じさせ、操って楽しいと思えるSUVだ。ドライビングポジションやペダル配置なども、右ハンドル車だとクルマに合わせる必要があった。ステアリングを握っていてちょっと閉塞感がある。直接のライバルは、ランクルでも昭和生まれの70系になるだろう。

 注目のランクル250は街中から高速道路まで扱いやすく現代のSUVだと感じる。実際は大柄だが、走っていると大きさを意識させない。高速道路をストレスなく走れるし、コーナリングでも背の高さを意識させない安定感だ。

 2.8Lディーゼルターボは4気筒だが、8速ATの採用により意のままに走れる。静粛性もなかなか高い。

 その上を行くのがランクル300だ。ディフェンダーに近い性格で、悠々とした余裕の走りを披露した。3.3LディーゼルエンジンはV型6気筒のターボ付きで最大トルクは71.4kgm。加速はいいし、スムーズさや静粛性などの上質感でも4気筒のランクル250の一歩上を行く。

 大柄だが意外にも取り回しがいいのもランクル300の魅力である。驚いたことに最小回転半径は4車のなかで一番優秀な5.9mだ。ランクル250は6.0mだが最新の電動パワーステアリングの採用によって滑らかな旋回を実現した。

 また、舗装路を駆け抜けた時の走りの軽快感とスポーティな味わいもライバルにはないランクル250の魅力と言えるだろう。

 ちなみにディフェンダーの最小回転半径は6.1m、ラングラーは全長が短いにもかかわらず6.2mである。これは悪路走行を意識して舵角を抑えていることもあるのだろう。取り回ししやすいのは日本勢だ。

【画像ギャラリー】ディフェンダーの全長長すぎだろ! その広大な車内を是非(37枚)画像ギャラリー

次ページは : ■狭い住宅街でも最近のクロカンは使いやすい!?

新車不足で人気沸騰! 欲しい車を中古車でさがす ≫

最新号

6代目はハイブリッド!?ウワサの新エンジンも搭載の次期型スープラが見えた!ベストカー11月26日号発売中!!

6代目はハイブリッド!?ウワサの新エンジンも搭載の次期型スープラが見えた!ベストカー11月26日号発売中!!

 ベストカーWebをご覧の皆さま、ちわっす!季節の変わり目にノックアウトされ、高熱でうなされながら誕…