■スイフトスポーツは誰もが楽しめるマルチプレイヤー
マーチNISMO、ヴィッツGRと比べると、スイフトスポーツは日常からスポーツ走行まで楽しめるスポーティハッチです。
マーチNISMOやヴィッツGRはスポーツチューニングモデルです。対するスイフトスポーツは、スポーティなモデルではありますが、あくまでもレギュラーモデルのなかのスポーティ仕様という位置付け。
乗り心地や操舵フィールなど、普段使いにはスイフトスポーツが一番扱いやすく、しかもいざとなれば相当に気持ちよく走れるという楽しさがあります。リアトレッドが拡大したぶん、スタビリティが高く安心感のあるハンドリング特性です。
1.4Lターボエンジンはフラットトルクでとても扱いやすく、どの回転からでもアクセルを踏めばグッとトルクが立ち上がって加速できます。
エンジンという意味では当然ターボで23.4kgmというトルクを出すスイフトスポーツが一番なのですが、NA1.5Lの2台ではマーチNISMOのほうがパワフル。
低回転からエンジン回転を高めていった時の伸びまで幅広い回転域でトルク感が味わえます。高回転の伸びもよく、ある意味古典的なNAチューニングエンジンの雰囲気です。
ヴィッツGRのエンジンはノーマルのままなので、専用チューンが施されたマーチNISMOのほうが気持ちいい。
でも、ヴィッツGRのCVTは驚きました。制御のチューニングでマニュアルモードで10速にステップが切ってあるのですが、1→2→3速と加速させていくと、シフトアップで500回転しか落ちない。
レーシングマシンでもこんなクロスレシオはありません!! 思わず笑っちゃうほど楽しい「仕掛け」。
しかも、シフトアップしていく時に一瞬オーバーシュートしたような感覚を見せるのですが、最近のレーシングマシンと同じ雰囲気なんです。わざとその雰囲気を演出しているのでしょう。これは楽しいです。
ヴィッツGRには5速MTもあるのですが、街乗り主体だったらCVTを選んでも楽しめると思います。
室内の仕上げ、例えばシートのよさなどではヴィッツGRがとてもいいと感じました。ただステアリングは握りの革のつなぎ目があと20mm程度センタースポーク寄りにあるとベスト。
スイフトスポーツも同じような位置。それが上手なのがマーチNISMOのステアリングです。
操作した時にステアリングの切り角がこのつなぎ目の感触で把握しやすいのです。レース経験豊富なNSIMOらしい細やかな部分です。
【ヴィッツGR 230万3640円】
【マーチNISMO 184万2480円】
【スイフトスポーツ 183万6000円】
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