■フロントグリルの存在感は150%増し
と、前項で速攻試乗レポートをお届けしたのだが、今一度アルファード/ヴェルファイアのマイナーチェンジ内容についておさらいしておこう。
パッと見、とにかくインパクトたっぷりなのがフロントマスク。
もともと強烈なフロントグリルのアルファードだったが、縦桟が強調されたグリルデザインはより立体的になり存在感が当社比150%増しといった印象。
ヴェルファイアもフロントマスクがよりシャープなラインで構成されるデザインへと変更されているのだが、アルファードのグリルデザインの存在感があまりにも強烈すぎて霞んでしまいそう。
今回アルファード、ヴェルファイアともにエアロ仕様が新設定されているのだが、これがさらに派手で存在感を放つフロントマスクとなっている。バンパー両サイドにメッキパーツを配してワイド感を強調。これぞアル/ヴェルの真骨頂ともいえるバツグンの存在感なのである。
インテリアに関してはシート表皮のデザインが変更されるとともに、メーター加飾、インパネの木目調デザインが変更されているのだが、なにしろもともと超豪華にして余裕たっぷりの室内空間なのでもはやなにも言うことはありません状態です。
■世界トップレベルの自動ブレーキを全車標準装備
特筆ポイントは第2世代へと進化した「トヨタセーフティセンス」が全グレードに標準装着されたことだ。
ミリ波レーダーと単眼カメラを組み合わせたセンサーにより前方を監視するのだが、従来の車両検知、昼間の歩行者検知に加え、他メーカーの自動ブレーキではボルボの最新システム以外では対応ができていない夜間の歩行者検知機能、自転車運転者検知機能が追加され、より高い安全性を実現する。
しかも対歩行者では45km/hからの直前停止を可能としているというから、世界的にもトップレベルの自動ブレーキと言っていい。また従来型にはなかったレーントレーシングアシスト(ACC作動時に車線を維持するステア操作を自動的にアシストする)が追加されている。
グレード体系だが、2.5Lガソリンエンジン及び3.5Lガソリンエンジン車はFF及び4WDが設定されるいっぽう、ハイブリッドモデルは後輪をモーターで駆動するE-Four4WDのみとなるのはこれまでと同様だ。
■「なんかお高いイメージ」、強くありませんか
アル/ヴェルはなんか「お高い」イメージが先行しちゃっているのだが、よくよく価格表を見ていくと、前述のとおり、2.5Lガソリンエンジン搭載の「X」8人乗りの価格は335万4480円。
これってちょっと意外なほどにお安い価格。
もちろんトヨタセーフティセンスは標準装備。右側スライドドアの電動がオプションとなるなどの差異はあれど、けっして見劣りする装備内容ではない。
ただ、アル/ヴェルの場合カーナビ&オーディオはエグゼクティブラウンジ以外のグレードではすべて「レス仕様」が標準のため、インテリジェントパーキングアシスト機能付きの純正オプションを装着するとプラス65万8800円となるのがちょっと油断ならない。
ただし、それを言うならホンダのステップワゴンだってカーナビ&オーディオはオプション装着となっているし、カムリだって349万9200円の「G」グレードでもカーナビ&オーディオはブラス33万4800円のオプション。
最廉価の「X」グレードではメーカーオプションは装着できずディーラーオプションでの対応となる。ようするに「これ」は最近の流行りで、アル/ヴェルだけが「見せかけの価格設定」ではない、ということだ。
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