同じシャシーとエンジンだが、両車の乗り味は大きく異なった
今回試乗した車両は、WRX S4 STIスポーツR EXとレヴォーグSTIスポーツR EXでともに車両本体価格は477万4000円となっている。
ボディサイズはWRX S4が全長4,670mm×全幅1,825mm×全高1,465mm。レヴォーグは全長4,755mm×全幅1,795mm×全高1,500mmとWRX S4のほうがワイド&ローのフォルムとなっている。
車両重量はWRX S4は1,600kg。レヴォーグは1,630kgとボディサイズが大きいことやリアゲートが大きい分レヴォーグのほうが30kg重くなっている。しかし燃費性能を見ると、WLTCモードでWRX S4は10.8km/L。レヴォーグは11.0km/Lと車両重量が重いレヴォーグの方が上回っている。
実は、この数値差が両車の乗り味の差に大きく関わっているのだ。WRX S4は利便性の高い4ドアセダンのスポーティカーで、レヴォーグはたくさんの荷物をラゲッジスペースに搭載し、ロングドライブをこなすGTカーという明確なキャラクターの違いを試乗すると感じた。
両車のキャラクターに合わせて、タイヤも銘柄も異なる。そしてWRX S4の硬めにセッティングされた乗り味は、無駄な動きは少ないものの、峠やサーキットといったハンドリング性を求められるシーンで走る楽しさを堪能できるような味付けとなっている。
一方のレヴォーグは直進安定性を重視したセッティングでサスペンションのセッティングはややソフト。それでも無駄な動きは非常に良く抑えられていて、ロングドライブでも疲れにくいのが特徴だ。
どちらもスバルらしい操る楽しさを味わうことができるが、ワクワクするような楽しさを味わえるのは断然WRX S4だ。同じエンジンを搭載しているが、WRX S4のほうがペダル操作に対してのレスポンスが鋭い。
一方のレヴォーグはWRX S4に比べると穏やかだが、1.8Lターボと比べるとパワフルな加速感を得られる。このストレスフルな加速性能に2.4Lターボのメリットを感じた。
同じ2.4Lターボエンジンを搭載しながら、WRX S4とレヴォーグで異なる味付ができるというのは、元々の素性の良さがあってこそ。個人的にはロングドライブが多いので、低重心で高い積載能力を誇るレヴォーグに魅力を感じた。
【画像ギャラリー】2.4Lターボエンジン搭載のWRX S4とレヴォーグSTIスポーツRの詳細を画像で紹介(20枚)画像ギャラリー
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