■ブレーキのタッチではノアを凌ぐセレナ
シャシー性能やいかに。ご存じのとおり、セレナのプラットフォームは2005年デビューの3代目モデルを改良しながら使ってきている。古いのだけれど、新型からコストのかかったWピニオン式のステアリングを採用。
従来型の場合、ステアリングコラムにアシストモーターを付けていた。新型はラックにモーターを直接付けることでステアリングフィールが大幅に向上している。
ダンパーもノアより滑らかに動くため、ハンドリング&乗り心地とも、新しい世代のプラットフォームを使うノアと比べて勝るとも劣らず。
ノアより決定的にいいのが回生システムを含むブレーキのタッチ。普通のガソリンエンジンと同じく自然だ。やや唐突な利き味のノアと大きく違う。ただ、回生効率という点では100%ドライブバイワイヤのノアが優れている。これまた燃費かフィールか、です。
■120km/hまでOKな「プロパイロット2.0」は魅力だ!
ADASも比べてみた。新型セレナの優位点は、制限速度内なら(GPSが入らないトンネル内も使えない)すべての速度域でハンズフリー走行可能なプロパイロット2.0を選べること。
ノアのハンズフリーは30km/hまで。新東名でも試してみたけれど、120km/hをキープしながら車線内を快適にクルーズできる。ロングドライブが多い人ならプロパイロット2.0が欲しくなるかも。
安全を確保するためのADAS性能はノアのほうが多機能。バックで左右の見通しが悪い道路に出る時など、ノアなら夜間に無灯火の自転車など突っ込んできたら自動停止してくれる(1度これで事故を防げたことがあります)。
はたまたドアを開けようとした時に後方から自転車が接近したような時の警報も出す。そのほか、事故を未然に防ぐための機能でノアが優位。
キャビンの使い勝手は3列目シートの収納が決定的に違う。2005年からのシャシーを使うセレナは3列目の収納に手間とチカラが必要。ノアの3列目はワンタッチだし、収納した時の出っ張りが小さい。
バックドアは窓だけ開けられるセレナに対し、開く角度を自由にコントロールできるノアで互角。このあたりはディーラーで実車を見て決めたらいいと思う。買う時は大いに迷い楽しんでいただきたい。
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