■運転する楽しさを備え持つクロストレック
それだけに雪道はコンディションの急変なども起こりえるだけに、ドライバーの注意が散漫になるのが心配になるくらいだった。
快適といえば、これも以前から感じていたことながら、氷による大きな凹凸ができる雪道でも乗り心地は引き締まっていながらも不快な硬さはないという良質なものだった。
道中の筆者の運転中、同行した編集担当氏とカメラマンがウトウトしているシーンがよくあったが、筆者も編集担当氏のドライブ中に助手席と後席に乗ってしばらく移動したところ、ウトウトしてしまうのもよくわかった(笑)。
さらにクロストレックが素晴らしかったのは雪道でも安心&安全なだけでなく、コーナーでの回答性のよさやタイヤの状態を正確に伝えてくれるなど、運転する楽しさも備えていることで、この点もクロストレックを選ぶ大きな理由になるだろう。
■取り回しのよさと冬に必須な装備を併せ持つ!
動力性能は2LNAエンジン+13.6psのモーターとなるe-BOXERということもあり、扱いやすさは感じるものの、特に印象的な部分はなく、普通といったところだ。それでも力不足を感じることもなく、燃費も一般道中心で14.0km/Lと、クロストレックが持つ安心&安全を加味すれば納得できるものだった。
また、今回は深い雪道があまりなかったのもあり、恩恵に預かることは少なかったのだが、クロストレックはクロスオーバーでありながら200mmという最低地上高や、よりトラクション(駆動力)を高めるX-MODEを持つなど、いざという時には平均的なSUV以上に頼りになるクルマである。
さらにクロスオーバー化に伴って高い最低地上高による乗降性や見晴らしの向上といった実用性をほとんど失うものなく備えている点も魅力だ。これで価格はアイサイトが付いて4WDで300万円台前半というのを見ると、インプレッサの柱となっているのが改めてよくわかった。
■モデル末期ながら商品力の高さ際立つ現行フォレスター
ド真んなかの国産ミドルSUVとなるフォレスターもスバルの世界販売ではクロストレックに近い販売台数を占める、スバルにとっては重要なモデルである。
2018年に登場の5代目モデルとなる現行型は、スバル車らしく毎年のように改良を重ねながら今に至っており、現在のパワートレーンはクロストレックと同じく2LのNA+e-BOXERと1.8Lターボを搭載する。
2018年登場ということもあり、北米では次期モデルが登場しており、モデル末期なのは否めないが、今回は現行フォレスターにも試乗できた。
まず、現行フォレスターで魅力的なのは220mmというSUVのなかでも高い最低地上高や、500Lを超えるラゲッジスペースといった強いSUVらしさを備えることだ。この点は特に深い雪道をはじめとした悪路やアウトドアに使う際にはありがたいだろう。
試乗したのはe-BOXERを搭載し、アウトドアなどで有用な撥水シートやルーフレールなどを装備するX-BREAKだったが、モデル末期ながら古さを感じることはなかった。むしろアイスバーン中心だった今回の雪道では、スバル伝統の4WDやアイサイトを核にした安心&安全の高さのほうが際立ったほどだった。
そんな現行フォレスターであるが、価格を見ると4WDかつアイサイトも付いて306万9000円からと、車格が下のSUVが300万円超え、同クラスのSUVが4WDだと純エンジン車でも350万円超えが珍しくないのを考えると、お買い得感は高い。
コメント
コメントの使い方我家のクロストレックは街乗り燃費7km/Lです。
パワーないのにひど過ぎます!
こんな燃費ならモーター必要ありません。エンジンだけの方が軽い分燃費に有利だと思います。
ちなみにWRX STIも所有してますが、同じ燃費です。
こういう記事ありがたいですね。
私は今のスバル車はFFが一番完成度高いと思いますし、AWDしか認めないっていう旧スバリストは現行乗り比べしてみて欲しいと思ってます。
なので、どうしてもスポーティなグレード&AWDで見積出すと高く感じても、廉価&FFなら意外と安いので、ぜひご検討を。