世界最小スーパーカー極まる!! S660 Modulo Xはまさに「チビ・ランボルギーニ」なり


「S660はチビ・ランボルギーニだ」。これはスーパーカーを愛する清水草一氏の言葉だ。実際にカウンタックを所有し、数多のフェラーリを愛でてきた清水氏の言葉は妙に重かった。

 しかも実際にS660を所有していた同氏。今回はさらに上質な走りを目指した究極のS660である「Modulo X」をカウンタックと並べ、無謀にもミニサーキットで頂上対決といざなった。

 さあ、なにが勝ちなのかイマイチわからないが、至高の対決をご覧あれ。

文:清水草一/写真:池之平昌信/動画:Kenji Akiba【PR】

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■S660はまさに「チビ・ランボルギーニ」だった!!

 

 6年前、S660が登場した時、私は感動した。いろいろな意味で感動したが、まず感動したのはそのスタイリングだった。

「これはチビ・ランボルギーニだ!!」

  チビ・ランボルギーニ。あるいはコカウンタック。シャープなウェッジシェイプのミドシップボディが、あの世界的アイドルであり地上の帝王であるランボルギーニ・カウンタックをホーフツとさせたのだ。

 それでいてS660は、まったくのオリジナルデザインである。このサイズで、しっかりスーパーカーに見えるスタイリングに仕上げたS660開発陣に敬服するしかない!

 走りもまた凄かった。とにかくコーナリング性能が物凄い。ミドシップのメリットはコーナリング速度にある。S660のコーナリング速度は、下手なスーパーカーをも上回る。特にタイトコーナーでは絶対的に速い! つまりS660は、小さいながらに明確な長所を持つ、世界最小のホンモノのスーパーカーなのである!

たぶん世界初のS660 Modulo Xとカウンタックの並び。ミドシップ以外に共通点はなさそうだが……

 そんなわけで、私は発表直後にS660を注文し、オーナーになった。それはもう、S660に対する敬意のなせる業でありました。その後手放したが、S660への敬意は微塵も揺らいでおりません。世界に誇る日本の名車のひとつです。

 あれから5年。私は最近、ランボルギーニ・カウンタックを買った。最終モデルの25‌thアニバーサリーである。となれば、S660と比較したくなって当然だ。とりあえず並べて眺めるだけでもいい。

 なにしろS660はコカウンタックなのだからa せっかくなのでノーマルではなく、ホンダアクセスが質実剛健にチューンナップした「モデューロX」と並べてみることにした。

 おおっ! これは壮観! カウンタックとコカウンタックが並ぶと、感動のあまり笑いが止まらない!

S660 Modulo Xは車高も低くかなりコンパクトなのだがカウンタックはやっぱりスゲー!! だんだん似ている気がしてきた!!

■Modulo Xの走りはニッポンではカウンタック以上かっ!!

Modulo Xには5段階調整式のサスペンションキット、さらにはドリルドブレーキローターとModuloパッドまでも装備。この足回りが絶品なんだ!!

 この2台のスタイリングには、やはり強い共通項がある。でもS660は、決してカウンタックの縮小版ではない。なにせ全長・全幅ははるかに狭いのに、全高はカウンタックより高いのだから!

〈カウンタック25‌thアニバーサリー〉
全長/4200mm
全幅/2000mm
全高/1070mm

〈S660モデューロX〉
全長/3395mm
全幅/1475mm
全高/1180mm

 全長と全幅はS660の方が2〜3割小さいが、全高は100ミリ高い。つまりチョロQ的なプロポーションなのに、実にカッコよく、バランスよくまとまっている。それがS660の凄さである。

 今回持ち込んだモデューロXは、エアロで武装している分、迫力でもカウンタックにそれほど負けてない。山椒は小粒でピリリと辛いのである。
いよいよ比較試乗してみよう。まずカウンタックだ。

 うおおおお! 無理です無理です、カウンタックでクネクネしたショートコースを攻めるのは無理です〜!

標準車のS660に比べるとよりしなやかになったModulo Xの足回り。しっかりストロークするけどヤワヤワではない。やっぱりメーカーが本気出すと凄いものができちゃうと実感

 カウンタックの長所は、455馬力のパワーによる加速と、ミッションをキャビンに食い込ませ、重量物をすべて車体中央に集めた独創的設計にある。これがすばらしい高速コーナリング性能を生んでいるが、タイトコーナーはウルトラ苦手だ。

 なぜって操縦性以前に、ノンパワステのハンドルが重すぎて素早く回せないから! 車両重量1680kgですから……。

 一方のS660モデューロXは、さすが世界最小のスーパーカー。こういうコースでは水を得た魚となる。短い直線では加速能力を使い切り、ブレーキングはまさに一瞬。高速コーナーを全開で抜け、どんどんキツくなるタイトコーナーでは、ブレーキングで面白いように向きが変わる。

 テールは流れないがノーズがグイグイとインに入って行く。この感覚、キモチイー! ノーマルのS660だと、最終的にはアンダーステアが顔を出すが、モデューロXは最後までニュートラルステア。ショートコースではすべてが得意科目!

 なにしろ車両重量はわずか850kgと、カウンタックのちょうど半分だ。専用の足回りと空力を考慮したエアロの恩恵でステアリングをクイクイ回せばクイクイ曲がります。

 結果。ショートコースでの試乗は、S660モデューロXの完勝に終わった。カウンタックはタイトコーナーを曲がりきることすらできず、手も足も出ませんでした。ううむ、脱帽。

チビ・ランボルギーニとして認定されたS660 Modulo X。いやーそれにしてももう見分けがつかないほど似ている気がする。今度は高速サーキット、いきますか!?

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