ダカール・ラリー2026は1月17日、最終日を迎えてサウジアラビア紅海岸のヤンブーで105kmの最終SS(競技区間)を実施。続いてビバーク内のポディアムでゴールセレモニーを行ない、2週間の戦いの幕を閉じた。
トラッククラスにHINO600シリーズで参戦した日野チームスガワラ(菅原照仁/染宮弘和/望月裕司組)はこのSSを4輪総合116位、クラス14位でゴール。4輪総合119位、クラス15位の最終結果を確定させた。
文/トラックマガジン「フルロード」編集部、写真/日野自動車・ASO
悔しさは残るものの晴れのゴールセレモニーへ
最終日のSS(競技区間)は海岸沿いのビバークからリエゾン(移動区間)で33km北上したあと、反時計周りに周囲の丘陵を巡ってビバークに戻るもの。後半は約50kmにわたって海岸沿いを走るビクトリーランとなっていた。距離は短いが路面は石によるパンクやスタックのリスクもあり、最後まで気を抜けないステージだった。
HINO600は前日の競技中にトランスファが破損するトラブルに見舞われたが、メカニックの徹夜作業で修復され、この日の競技に臨んだ。
トラブルによる遅れを少しでも取り戻すべくハイペースを保った日野チームスガワラは、ゴール15km手前でバーストした左後輪もそのまま走り切ってゴール。スタート時のクラス18番手から14位まで順位を上げて気を吐いた。
その後日野チームスガワラは日も暮れた午後7時過ぎにゴールセレモニーに臨んだ。車両とともにチームのトレードマークである大きな鯉のぼりや応援旗を掲げたチーム全員が登壇すると、壇上は華やいだ雰囲気に……。菅原照仁は日本から激励に駆け付けた日野自動車の脇村誠DCCOと握手をかわし、乗員やメカニックたちは手を振って観客の声援に応えていた。
日野チームスガワラのメンバーのコメント
菅原照仁
今大会の結果は残念ですが仕方ないです。クルマは良くなってきましたが、足りていないところもたくさんある。現状の実力は上手くいってクラス8~9位といったところでしょうが、小排気量の中型車だからと言ってそれに満足してはいけない。例えば平均車速の上がらない悪路が増えるなど、今のダカールは必ずしもパワーのある大型だけが有利とは限らない。我々ももっと戦えるはずだと思います。
染宮弘和
今大会のナビゲーションの難易度は前回と同じぐらいでした。ただ、ロードブックに間違いでは? と思う箇所が何度か出てきたので精度を上げて欲しいです。乗り心地が良くなって身体がラクになりましたが、振動が減るとロードブックの細かい字も読みやすくなり、ナビの精度向上にも寄与すると思います。
望月裕司
コース上で壊れたトランスファを降ろしてフロントのプロペラシャフトをリアに付け替える作業は前回に続く2回目でした。達成感はあるし自信にもなりますが、やはり乗車メカニックの自分は活躍しないほうが良いです。今日もSS中にトランスファの油温が180℃まで上昇してドキドキしました。
門馬孝之
今日はタイヤをバーストさせたまま最終SSをゴールするHINO600を見て感激しました。ダカールのゴールはいつも胸が熱くなり涙が出ます。前半は順調でしたが、思い通りにはいかないのがダカールですね。今回の販売会社メカニックのみなさんにはそんなダカールを経験してもらえて良かったと思います。
鈴木誠一
体調は良くなりましたが、喉は砂埃にやられっぱなしです。トランスファはどうやらアルミ製のケースの剛性が低いことが問題のような気がします。軽さで選びましたが、重くてもスチールじゃないとダメなのかも知れません。
良川幸司
最初は体調を崩す人が多かったのですが、それを乗り越えて進み、後半はトラブルが出ましたが、選手の頑張りに助けられてなんとかゴールまで来た感じです。販売会社メカニックのみなさんたちはスムーズな仕事ぶりで、持ち前のレベルの高さを感じました。個人的には車両のシェイクダウンを担当させてもらったのが良い経験になりました。
今川博貴
ゴールが近くなるにつれて徹夜作業が増えて、これがダカールかという感じでした。寒暖差が激しくても身体が慣れたのか不思議と風邪をひくこともなかったです。大変だったからこそ達成感も大きいのだと思います。良い経験になりました。
田澤正和
徹夜で疲れても、クルマが出発するときに望月さんとグータッチすると報われた気持ちになりました。ダカールのメカニックは達成感が大きい。帰ったら仲間への感謝とともにダカール選抜メカニックへの道を他のメカニックにつなげていきたいと思います。
菊地拓実
ダカールの2週間はあっという間でした。集中していたせいか、日々の記憶がないぐらいです。前半戦はそれほど壊れませんでしたが、後半になってトラブル発生の連絡が入ったときはめちゃめちゃ不安になりました。
近内舜
前回まで担当していたサポートカーの運転を蒔田さんが担当されたので、以前から手伝っていた部品担当の専任になりました。やりがいを感じるとともに改善するべきところもたくさん見つけることができました。
安藤瑠美
無事にヤンブーに戻ってこられて良かったです。ビバークは数年前に来たときとは別の場所のようです。前半戦は問題なく毎日が過ぎていきましたが、後半になったら徹夜が続いてみんな大変でした。
蒔田亮子
朝まで作業を続けてもエネルギッシュなメカニックの凄さ、毎日競技を終えて元気で帰ってくる選手の力強さなど、みなさんの活躍をもっと伝えたいと思いました。サポートカーの運転では移動距離が長かった日に先頭を務めさせていただき、貴重な経験ができました。












