スカニアは新型デジタルダッシュボード「スマート・ダッシュ」でトラックの運転を変革しようとしている。ADASによる安全性向上とコネクテッドによる生産性向上を、優れた運転体験と両立させるため、簡便な操作性を目指した。
いっぽうで、トラックドライバーにとって直感的な運転・操作を可能とするべく、システムがなるべく「出しゃばらない」ことにも苦心している。
文/トラックマガジン「フルロード」編集部
写真/Scania CV AB
新型デジタルダッシュボードの「スマート・ダッシュ」
スウェーデンの大手トラックメーカー、スカニアは2023年9月7日、欧州市場で新型デジタルダッシュボードの「スマート・ダッシュ」を発表した。あらゆるドライバーにとってトラックの運転をよりスマートに、より安全に、より良くするものだという。
スカニアのトラックが提供するモジュラー式の最新のデジタルソリューションにより、ハンドルを握るドライバーに、セキュアでコネクテッド、そして快適な環境を保証する。
危険が予測される時や何らかのアクションが必要となった時、ドライバーはトラックから「控えめな」合図を受け取る。優れた運転体験のために、ドライバーによる手動操作とデジタル化されたダッシュボードを組み合わせるいっぽう、直感的な運転をサポートするため、システムが「出しゃばらない」ことを重視している。
個々のドライバーに合わせて運転を最適化するため、最新の車両データと情報へのアクセスが可能で、ドライバーはトラックのみならず、周囲の状況もうまくコントロールすることができるだろう。これによりスカニアは運送業界をスマートに、そしてサステナブルに変革することを目指している。
スカニアの上級副社長でトラック部門責任者のステファン・ドースキー氏は次のように話している。
「非常に見やすいことと、ドライバー個人に合わせて調整できること、スマート・ダッシュはトラックとトラック周辺のコミュニケーション、そしてデジタル化を強化します。
このデジタルダッシュボードにより、スカニアのトラックはフリート管理システムから実際の運転環境、そして安全性・稼働率・生産性を向上するための一連のクラウドベースのシステムまで、あらゆるものが緊密に統合されました」。