新春恒例のクロスカントリーマラソン「ダカールラリー2024」が中東サウジアラビアを舞台に2024年1月5日〜19日にかけて行なわれる。
日本から唯一トラック部門への参戦を続ける日野自動車「日野チームスガワラ」だが、今回はどんな戦いをみせてくれるのだろうか!?
文/トラックマガジン「フルロード」編集部、写真/HINOチームスガワラ・日野自動車
ダカールラリー2024
今大会で第46回の開催となるダカールラリー。南米開催から中東・サウジアラビアに場所を移してからは第5回を迎える。
2024年大会は、西部アルウラからスタートし東部まで横断、再び西部に向かい紅海沿岸に位置するヤンブーでゴールを切る14日間、12ステージで編成される。移動ルートは約5000kmとなるが、一国開催のマンネリ化を避けるため、ルートの60%が新しいセクションとなっている。
また前半戦終盤の1月11日〜12日(第6ステージ)にかけては、広大なルブアルハリ砂漠、エンプティクオーターで繰り広げられる48時間のマラソンステージも新設。新しい試みとなるこのステージが大会の山場となることが予想される。
今回の日野チームスガワラの参戦車両は、前回同様HINO600シリーズのボンネットトラックをベースに、信頼性をさらに高める改良を施し、極限までロスタイムを減らすことで上位を狙う車両を開発。
特に、ダカール2023にて頻発していたエンジンの冷却系不具合については、主因となったエンジンヘッドの冷却効率向上などの対策が行なわれた。
またレギュレーションの変更により、2022、2023年大会で投入してきたキャパシタ+モーターのハイブリッドシステムは今回搭載せず。最大出力はA09C-TI型エンジン単体の800PS(前回はシステム最大出力1080PS)となるものの、ハイブリッドシステムを降ろしたことで前回よりも約500kgほど軽くなっている。
12月14日~16日の3日間、車両テストとして参加した、サウジ開催の「ジェッダラリー2023」では、トランスファーを岩にぶつけるトラブルや細かい不具合も頻発したが、日野チームスガワラはT5クラスで優勝、総合では9位という結果を残し、上々の仕上がりをみせた。
ダカール2024で33回目の挑戦を迎える日野チームスガワラ。新たな車両でどこまで上位に組み込めるか!? 33回目となる連続完走記録とともに、日野チームの躍進に期待したい!!
なお、参戦車両のクルーは、引き続き日野チームスガワラ代表の菅原照仁がドライバーを努め、メカニック・望月裕司、ナビゲーター・染宮弘和の組み合わせは変わらない。