地形に海と山が多い日本の国土には、「ここが通行止めになると地域の物流路が断たれる」という、地域の生命線となる道路がいくつもある。
これらの道路は、数十キロも迂回路が無い谷間や、峠道、トンネル連続区間、断崖絶壁の海岸線など、交通の難所が多い。いっぽう、平野部を走る東名高速などの幹線でも、ひとたび通行止めが起こると周辺の道路に大量のクルマがあふれて大渋滞となり、地域の交通が機能不全になることがある。
最近は車両火災や事故、さらには自然災害による通行止めも多く発生している。いくつか事例をふり返り、1.通行止めを発生させない上手な道路の使い方、2.通行止めが発生した際の対処、について考えてみたい。
文/長野潤一、写真/トラックマガジン「フルロード」編集部、西日本高速道路、写真AC
*2024年9月発行トラックマガジン「フルロード」第54号より