暖冬傾向の今シーズンは積雪状況が心配されたが、ちょうどシーズン最強クラスの寒波が襲来し、群馬サイクルスポーツセンターはたっぷりの雪!
公正を期すため、全車ドライビングを新井敏弘選手にお願いした。ありがとうございます!
日産 エクストレイル(電動モーター式4WD)。前後に搭載されたモーターがそれぞれ緻密に電子制御され、前後の駆動力を自在に配分できるというのがポイント
アクセル開度や舵角などから、ドライバーがクルマをどのように動かしたいのかを推測し、前後モーターのトルク配分のみならず4輪ブレーキの独立制御と統合制御し、ダイナミックな走りにも対応する
日産 エクストレイル
日産 エクストレイル
日産 エクストレイル
ホンダ ZR-V e:HEV(電制カップリング式4WD〈FFベース〉)。ZR-Vのe:HEVは、高速道路などでの速度域でエンジンが駆動力に参加するものの、一般道の速度域ではほとんどがモーター動力で走るメカ
4WDは後輪用eアクスルというのが最近の流れとなるのだが、敢えて電制多板クラッチによるメカニカルなトルク配分としたのがポイント。常時前後トルク配分50対50が基本で、路面状況や運転状況に応じてリアに最大70%までトルク配分する仕組み
ホンダ ZR-V
ホンダ ZR-V
ホンダ ZR-V
マツダ CX-60 XD(電制トルクスプリット4WD〈FRベース〉)。エンジン縦置きのFRをベースとした4WDというのが特徴。前輪に常時トルクを配分しており、通常は10~30%で、雪道などでの発進時にも「最初のひと転がり」から前輪でも駆動するため、低μ路面でも安定した発進加速を見せる
前後トルク配分は電子制御トルクスプリットで、最大50対50で、滑りやすい雪道のコーナー立ち上がりなどでは前輪がぐいぐい引っ張る
マツダ CX-60
マツダ CX-60
マツダ CX-60
スバル クロストレック(電制トルクスプリット4WD〈FFベース〉)。クロストレックの4WDはスバルお得意のアクティブトルクスプリットAWD。FFベースに多板クラッチ式カップリングを電子制御する4WDシステム
前後トルク配分は常時60対40としながら、路面状況やドライビングによって100対0から50対50をリニアにコントロール。Xモードでは走行モードの切り替えもできる。弱アンダーステアをベースとした操縦性は高いスタビリティを発揮
スバル クロストレック
スバル クロストレック
スバル クロストレック
雪上発進加速テスト(50m)
発進加速ではエクストレイルが緻密な前後モーターの制御も相まって高いトラクション性能を発揮。力強い加速を見せつけた
マツダ CX-60。1500rpmで56.1kgmの最大トルクを発揮。アクセルを踏みすぎると空転が大きくなる
ZR-Vはメカニカル4WDを採用。常時50対50で後輪もしっかりと駆動力を発揮する
「クロストレックはエンジンパワーが比較的おとなしいこともあって、発進加速で大きくホイールスピンすることもなく、安心してアクセルを踏んでいけます」と新井選手の評価
雪上ブレーキングテスト(初速50km/h)
ブレーキングは車重の重さも不利な要素となる
雪上燃費テスト
走行抵抗が大きくなる雪道。それだけではなく、アクセルを踏みすぎればホイールスピンを発生し、緻密なアクセルコントロールも求められる。燃費には厳しい条件だ