ジャパンモビリティーショーに登場した新しいランドクルーザー、その名もランクルSeだ。これまでのランクルが築いてきた歴史を踏襲しながらも、新時代へのメッセージがいくつも詰め込まれている。ランクルSeは、これまでのランクルとどう違うのか。トヨタとランドクルーザーが見据える、次の未来とは何かを取材した。
文/佐々木 亘、写真/ベストカーWeb編集部、トヨタ
■ランクルの強さ、それは70年間守り続けてきた安全と自信
トヨタ・ジープBJ型から時を刻み続けてきたランクル。その歴史は、既に70年を超えるものだ。
いつの時代も開発思想にあるのは「信頼性・耐久性・悪路走破性」のすべてを満たすこと。これを実現するために欠かせなかったのが、フレーム車という立ち位置であろう。
今やモノコックボディでクルマを作るのが当たり前とも言える時代に、ランクルは粛々とラダーフレームを維持してきた。守り続けたからこそ、世界中でランクルブランドが評価されている。
今や、どのような路面状況でも、いかなる環境下でも、世界で最も安全かつ確実に移動できるクルマがランドクルーザーだ。
今回登場したランクルSeは、これまでのランクルの歴史をどのように守り、いかなる革命を起こしていくのだろうか。
■ランクル初のEVは今までと何が違う?
抑えられた全高で、スタイリッシュに伸びるボディサイドは、これまでのクロカンイメージから大きく変化し、アーバンスタイルSUVを思わせるものだ。
そして、ランクルとしての新しい試みがモノコック構造である。これを「新しい挑戦」と、開発に携わる高橋司氏は話した。
このチャレンジは、70年を超えるラダーフレームへのこだわりを無くしたわけではないとも同時に語ってくれた。新たなランドクルーザーの価値を作り上げるために、モノコックのランクルを提案するという。
歴史と伝統のあるランクルで、一つのチャレンジを行いながら、多様化を進めていくようだ。
タフなオフロードは難しいが、ランクルというブランドである限り、オンロードを楽しみながらも簡単ラフロード程度なら、クリアできるクルマであることが望ましい。快適性と走破性の両立を果たしてこそのランドクルーザーだとも高橋氏は語る。
これまでの堅牢であり信頼があるランクルのイメージはもちろん引き継ぐ。ただ、ブランドイメージの中で、新たな価値を創造していく役目をランドクルーザーSeに与えたということだろう。
コメント
コメントの使い方ラダーのランクルは三種とも売れ続けてきたし今も生産が追い付かない程売れてる。国内でも再開すると即完売状態。
なのでランクルをあえてEVで欲しいとか思うちょっと特殊な人に、別の解釈で提案している商品なのだと思う。
ICEじゃないランクルなんて悪路を生きて帰るためじゃなく、都市で乗ってたまにオフロードコースで遊ぶ富裕層の玩具だろうし