うわー!! めっちゃ美味しい!! JMSで水素社会の可能性に驚愕「水素を使ったピザ窯」の料理に舌鼓、ポコンッ!!

うわー!! めっちゃ美味しい!! JMSで水素社会の可能性に驚愕「水素を使ったピザ窯」の料理に舌鼓、ポコンッ!!

 2028年10月28日から一般公開が始まったジャパンモビリティショー2023(東京ビッグサイト/11月5日まで)。さまざまな近未来モビリティ社会の提案が体験できるこのイベント、一風変わった展示も楽しめる。そのひとつが「水素を使ったピザ窯」の料理。一般公開日でも美味しいクロワッサンが提供されます。なんでピザじゃないの。事情は本文で。

文/ベストカーWeb編集部、写真/森山良雄

■「美味しい」が社会を変える力になるかも

 トヨタ自動車とリンナイ(給湯機器や厨房機器など熱エネルギー機器の大手製造販売メーカー)の共同開発による「水素石窯」が、ジャパンモビリティショー2023(JMS)に出展されている。

水素を安全に燃やしてピザ窯を作る。いやあ、これ考えた人、頭がいい
水素を安全に燃やしてピザ窯を作る。いやあ、これ考えた人、頭がいい

 なぜ石窯? なぜ水素?? なぜモビリティショーに??? あふれ出る疑問を抱えながら報道陣に振る舞われたピザをほおばると、お…美味しい、いい記事が書けそう…。

 さっそく説明員に事情を聞くと、近い将来、モビリティ社会を支えるために水素インフラが拡充して、社会のいたるところで水素の供給が可能になれば、「こういうこともできますよ」という提案のひとつだとのこと。あ、なるほど。

「調理時にCO2を排出しないだけでなく、水素火炎は水蒸気が多く含まれており(メタン比1.82倍※カロリー同等補正時)ふっくら美味しく焼けて、そのうえガス火炎のような独特の匂い(シクロヘキセン等の付臭剤が含まれない)がありません。水素は無臭なんです」

 と説明してくれた。リンナイによる水素燃焼部の開発と、トヨタによる安全制御の開発を実施し(無臭のため水素検知器により常時管理を実施し、また立ち消え安全装置、過熱防止機能などが施されている)、見事、ジャパンモビリティショーでお披露目となったそう。

水素で火をおこすとガス臭がなく、石窯内に水蒸気が多く含まれるため、美味しく焼きあがるとのこと。すげー
水素で火をおこすとガス臭がなく、石窯内に水蒸気が多く含まれるため、美味しく焼きあがるとのこと。すげー

「電気」は火力発電所で作る場合多くのCO2を排出することになるし、そのうえ貯めるためには高価でレアな金属を大量に使うバッテリーが必要になる。長距離輸送(送電)にも向いておらず、電気は基本的に「地産地消」にならざるをえない。

 その点、「水素」なら比較的安価に作ることができ、貯めて、運ぶこともできる(安全に貯めたり安全に運ぶには別の意味で技術的な課題はあるが)。

 水素で作った電気でクルマを走らせたり(FCEV)、水素そのものを燃焼させてエンジンを回したり(液体水素エンジン)、次世代モビリティの可能性のひとつとして、水素が社会に行き渡る未来も充分ありうる。比較的安価に水素が供給されるようになれば、全国にこういう「水素ピザ窯」を備えたイタリアン料理店が出現する可能性だってあるわけだ。「美味しい」が社会を変える力になるかも…って素敵ですな。

 今回水素は気体の状態にて高圧ボンベで持ち込んでおり、窯内部の温度は約450度、調理能力は18cm程度の大きさのピザ5枚を同時調理できる(3-5分程度)。会期中はこの石窯で「クロワッサン」を焼いて来場者へ提供するとのこと。おお、マジか。

「Tokyo Future Tour」の「Food」で、水素ピザ窯で焼いたクロワッサンが実食可能! 会場へ訪れる方はぜひ狙ってみよう!
「Tokyo Future Tour」の「Food」で、水素ピザ窯で焼いたクロワッサンが実食可能! 会場へ訪れる方はぜひ狙ってみよう!

 東京ビッグサイト西展示場「Tokyo Future Tour」を進んだ先にある「Food」コーナーにて配るそうです。「なんでピザじゃないんですか」と聞いたところ、「ピザだと冷めると美味しくないですし、切らなきゃいけませんし、衛生上の問題もありまして…」とこっそり教えてくれた。「クロワッサンもすごく美味しいですよ」だそう。なるほど。

 とはいえクロワッサンも1回に焼ける個数が決まっているため、用意されたら瞬殺で無くなりそう。運がよければ食べられるかも。来場するなら狙うしかない。ぜひ「未来の味」に舌鼓を鳴らしましょう。

【画像ギャラリー】「水素で焼いたピザ」がマジで美味しかった&「美味しい」で未来を変える!!(5枚)画像ギャラリー

新車不足で人気沸騰! 欲しい車を中古車でさがす ≫

最新号

S-FR開発プロジェクトが再始動! 土屋圭市さんがトヨタのネオクラを乗りつくす! GWのお得情報満載【ベストカー5月26日号】

S-FR開発プロジェクトが再始動! 土屋圭市さんがトヨタのネオクラを乗りつくす! GWのお得情報満載【ベストカー5月26日号】

不死鳥のごとく蘇る! トヨタS-FR開発計画は再開していた! ドリキンこそレジェンドの土屋圭市さんがトヨタのネオクラシックを一気試乗! GWをより楽しく過ごす情報も満載なベストカー5月26日号、堂々発売中!