車を買う、それは大きな買い物だ。それゆえ、車購入に自動車ローンの存在は欠かせない。
近年は月々の支払金額を抑える残価設定ローンなども登場し、バリエーションも増えてきた自動車ローン。その“当てはまってはいけない”審査基準を改めてチェックしておきたい。
文:ベストカー編集部/ベストカーWeb編集部
写真:Shutterstock.com、編集部
ベストカー2018年4月10日号
該当してはいけない9つの審査基準
大企業のサラリーマンや、収入の多い人なら難なく通ってしまう自動車ローン。一般的には特にハードルの高いローンでもないが、なかにはその審査に通らない人もいる。はたしてその自動車ローンの審査内容とは?
基本的には次のような項目に引っかかると審査が通らない。
(1)過去にローンの長期延滞、債務処理、代位弁済など金融事故を起こしていたら高確率で審査に落ちる。同居家族に事故があっても同じ。
(2)過去に延滞していたら審査に落ちる可能性がある。これも(1)と同じように信用情報を参照される。
(3)今、抱えているローンの返済額が合否のポイントとなる。年間返済額と年収の割合が審査され。返済負担率が35〜40%だと落ちる。
(4)他社からのキャッシングの借り入れが多いと審査に落ちやすくなる。同時申し込みも同様。
(5)年収200万円以下は要注意。
(6)アルバイトの審査通過は難しい。
(7)勤続1年未満の人は落ちやすくなる。
(8)虚偽の申し込みをすると審査に落ちる。
(9)その他、税金を滞納している、反社会的勢力と関係がある、ローンやクレジットを一度も利用したことがないなども審査に落ちる理由となる。
以上が自動車ローン審査に落ちる基本的な要素だが、もちろん各銀行や信用金庫など金融機関によっても内容が変わる。
ローン滞納でエンジンが掛からなくなる!?
かつて(1970年当時)、自動車ローンそのものがまだない頃、分割支払いをする場合は、「マル専手形」を使って車を購入していた。
その名のとおり一種の手形で、一般的な手形同様に、2回不渡りを出すと銀行との取引停止、さらにブラックリストにも掲載されるという厳しいものだったが、現代では自動車ローンは普及し、車の代金支払い形態として定着が進んだ。
自動車ローンの審査に無事通れば、ローンを組んで愛車を購入することができるという「喜び」とともに、毎月ローンを支払わなければならないという「現実」もやってくる。
では、もし自動車ローンを滞納してしまうとどうなるのか? 再三の督促にも応じず、ローンの支払いを行わなければ、最終的には車が差し押さえられることになる。
しかし、ここにきてローンの滞納でエンジンが掛からなくなるという取り組みが始まったという。これは、西京銀行とグローバルモビリティサービスが提携し、新たに開始したファイナンスサービスだ。
同サービスは、グローバルモビリティサービスが独自開発したMCCSというデバイスを用いたもの。ローンの返済が滞った場合、このデバイスでエンジンの起動停止を遠隔操作によって行う。
大まかな流れは、【図1】のとおり。MCCSは万全のセキュリティが採られ、車載用の高度加速度センサーやGPSモジュールを実装。端末単体で車両の位置情報や危険運転情報を取得することが可能だ。
通信は2G/3G回線を使って行われるため、同回線の範囲内であれば全国どこにいても遠隔操作が可能。
といっても、走行中や外出先でエンジンが止められることはない設計になっているという。ただし、故意にMCCSを車両から取り外そうとすると、アラームが作動する。
この仕組みを活用した「GPS装置付マイカーローン」は、2018年2月13日から全国で取り扱いが開始。対象モデルは、今のところダイハツ タントとスズキ スペーシアに限られるが、最大のメリットはローン審査のハードルが下がることだ。
西京銀行の話では、お客様の属性情報のみに依存しない新たな与信審査モデルを構築することで、これまで以上にスピーディな融資が可能だという。
車そのものだけでなく、車購入の環境も変わりつつある。
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