トールコンパクト市場で独壇場ともいえる絶好調のスズキ・ソリオに、真っ向勝負を挑むコンパクトトールワゴンが登場。
その名もトヨタの「ルーミー」と「タンク」、そしてダイハツの「トール」だ。
ハイブリッド非搭載ながら、ダイハツの長年の小型車作りとトヨタのマーケティング力がコラボして、魅力的なパッケージングでコンパクトトールワゴンの頂点を獲りにいく!!
文:WEBベストカー編集部/写真:トヨタ・ダイハツ
ちょっと複雑!? 気になるグレード構成は?
今回の新型車であるトヨタルーミー/ダンク、ダイハツトールのグレードは少し複雑だ。パワートレインはNAとターボの2種類。ともに排気量は1Lだ。
ボディサイズは全長3725×全幅1670×全高1735mm。全高が高いトールサイズの方程式どおりだ。
また特筆すべきは兄弟車でフェイスデザインが6種類あるということ。似ているようで似ていない、しっかり判別するのは慣れないと至難の業かもしれない。
トヨタ ルーミーカスタム
トヨタ ルーミー
トヨタ タンクカスタム
トヨタ タンク
ダイハツ トールカスタム
ダイハツ トール
ご覧のとおり、兄弟車で6パターンの展開になる。
実はこれにスバルへのOEM車種であるジャスティ(ルーミー顔)、ジャスティカスタム(タンクカスタム顔)も加わるため、実質的には8パターンだ。
基本コンセプトとしてはトヨタ店/カローラ店向けのラクティスの後継車がルーミー、トヨペット店/ネッツ店向けのbBの後継車がタンクという棲み分けになる。
全車ターボ、NAのラインナップの設定があり、価格は146万3400円〜196万5600円。
新開発尽くしのパワートレインが光る
ダイハツがトヨタの完全子会社化されたのが今年8月。そしてトヨタ、ダイハツの両チャンネルから発売される初のモデルがこのトヨタのルーミーとタンク、そしてダイハツのトールだ。
生産は小型車では一日の長があるダイハツが本社池田工場が請け負う。マーケティング力のトヨタと小型車開発のダイハツによる 強力タッグ第1弾ともいえるクルマだ。
高剛性ボディを採用し、ダイハツムーヴで培ったノウハウを活用した足回りも魅力となっている。ターボグレードのみリアスタビライザーが装備される。開口部が大きいだけにこのあたりの評価は気になるところ。
パワートレインは実質的なライバルになるスズキ・ソリオがマイルドハイブリッドを搭載しているのに対し、今回の3車は直3、1Lエンジンを搭載。
しかしながらターボグレードでは98ps/6000rpm、 14.3kgm/2400-6000rpmというスペックで、1.5Lクラス並みの動力性能を発揮する。NAグレードは69ps/6000rpm、9.4kgm/4400rpmだ。
気になるJC08モード燃費はターボが21.8km/L、NAが24.6km/Lで、ソリオハイブリッドMZの27.8km/Lには及ばないが、実用域でどれだけの差が出るかは今後の実走テストでお伝えできればと思う。
室内空間はいかに?
トールワゴンならではの頭上空間を活かし、室内高は1355mmを誇る。これはライバルのソリオの1360mmとほぼ同様の値で、使い勝手は負けず劣らずのいい勝負になりそう。
また室内装備もダイブイン方式の後部座席を装備し、フラットで広々とした荷室空間を作ることも可能だ。
また細かい収納もダイハツならではの工夫が多く見られ、ファミリーユースには最適ともいえる収納を実現。両側スライドドアで子育て世代からの支持を集める狙いもあり、ユーティリティに関しては抜群だ。
軽自動車の枠にとらわれない小型車だからこそ、ダイハツが温めていたアイデアがすべて盛り込めたともいえそうだ。
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