ロードスターRFが11月10日から受注開始となった。これまでソフトトップはもとより、ハードトップの設定もあったロードスター。
しかし今度はリトラクタブル・ファストバックなる新たなスタイリングが登場。すでにショーなどで目にしたことは多いと思うが、発表と同時にもう一度このクルマのアウトラインをおさらいしたい。
文:WEBベストカー編集部/写真:MAZDA・FORD・Porche
ハードトップとも違うRFとは?
RF、省略せずに表記すると「リトラクタブル・ファストバック」。そもそもファストバックという単語自体がなかなか日本のクルマ文化では馴染みが薄いかもしれない。きっとこのワードで具体的な車種が挙がる人はアメ車好きの人だろう。
たとえば上のフォードマスタングファストバック。このようにルーフから後端にかけて流線型を描くクルマをファストバックという。今回のロードスターRFには「リトラクタブル(格納可能な)」という形容詞があることから、ルーフが格納できるファストバックという意味合いになる。
ロードスターRFは見てのとおり、シート頭上のルーフのみが開閉し、ルーフのリアセクションはボディに残ったままというスタイリングだ。これはどちらかというとポルシェのタルガトップに近い印象も受ける。
ポルシェ911のタルガトップはBピラーを残してルーフが格納されるのだが、仕掛けとしては今回のRFと同じアプローチだ。オープンでも、クーペでもない、この新しいタルガトップというスタイリングはポルシェが1960年代にアメリカ市場に向けて放ったアイデアでもあった。
RFはリアウィンドウごと格納されるので、正確にはタルガトップとは異なるが、きっとこのタルガトップのスタイリングもロードスターRFの着想点のどこかにあったのかもしれない。
スタイリングばかりに注目がいくが、ロードスターRFは北米仕様の2Lエンジンを搭載している。現行のロードスターでは1.5Lエンジンのみの設定であったが、ルーフの重量増などからバランスをとった結果なのかもしれない。
またトランクルームも127Lとソフトトップと同等の荷室空間を維持しており、初代NA型から続く独立型のトランクルームという伝統はRFになっても引き続き伝承されることになった。
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