見た瞬間から、新しさを感じさせるムーヴ キャンバス。女性をターゲットとしたカラーリングや個性的なデザインが特徴的だ。
それでいて両側スライドドアを採用するなど、実用性の高さも抜群。ありそうでなかったセミトールボーイの軽ワゴンの魅力をレポートする。
文:スーザン史子/写真:藤井元輔
ベストカー2016年10月26日号
スライドドアとちょうどいい高さが魅力
日本では今、育自ウーマン(自分磨きに余念がなく、ご褒美消費や衝動買いにも前向きな女性たち)が増えているんですって。
それって、私のことじゃないの!
ホットヨガに、高い化粧品、みんな自分への投資やご褒美(効果が出てないって!?)。今日なんか、KIRIN本搾りを4ダースも大人買いしちゃったわ(←単なる衝動買い)。
こんな江戸っ子みたいな生活、続けてていいのかしら? でも、気分のアガることって、なかなかやめられないのよね。
そんな(!?)、アクティブで前向きな育自ウーマンのために開発されたのが、ムーヴキャンバス。オシャレなツートーンカラーを施したミニバス風のスタイルに、思わず、かわいい!って叫んじゃったわよ、40歳過ぎてるっつーのに。
このクルマ、ムーヴというネーミングだけど、構造的には、タントのプラットフォームを活用しつつ、ムーヴのDサスペンションでアンダーボディを補強することで、操縦安定性や乗り心地のよさを実現しているんですって。室内空間も2台の中間サイズになっているの。
ということは、ダイハツの二枚看板、タントとムーヴのいいとこ取りをした、軽のサラブレッドってこと。これは売れるんじゃない?
一番の魅力は、このクラス初となる両側スライドドア。子育てママなら、喉から手が出るほど欲しい、便利な装備よね。
それに、室内空間がほどよい大きさであるのも、このクルマのいいところ。運転席に座ってみると、タントの広々空間や、視界のよさをしっかりと受け継いでいるのがわかる。室内高が80㎜低いから、ひじをムリに伸ばすことなく、サンバイザーの位置を変えられるの。四十肩になっても大丈夫よ。
収納スペースも盛りだくさん。とりわけ後席の置きラクボックス(Lグレード以外に標準装備)は感動モノ!
トレイの上に、折りたたみ式の専用ボックスがついているから、卵の入ったお買い物袋を置いても安心。ブレーキをかける度に、バッグの中身ぶちまけてる私にとっちゃ、神レベルの装備だわ。
ほかにも、ダイハツ初採用となるパノラマモニターや、軽自動車初となるステアリング連動ヘッドランプもついているから、運転に自信のない女子にも安心よね。
ハンドルを握ってみると、穏やかな加速で、足回りもふんわりタッチの癒し系であることがわかる。アクセルを踏み込むとCVTの“シュイーン”という音が聞こえるだけで、室内はとても静か。
タントと乗り比べてみると、より静粛性に力を入れているのが想像できるし、天井が低いぶん、ロードノイズが室内で反響しにくいのか、会話の声がとてもクリアに伝わってくる。この静粛性の高さは、なかなかのもの。
車重は920㎏(2WD)。タントより10㎏軽く、少し軽快に走れる印象だけれど、エンジンはNAのみの設定なので、高速道路をよく使うという人は、合流などで多少物足りなさを感じるかもしれないわ。
ターボ付きを設定して欲しいけれど、街中を走るのがメインであれば、まったく問題なく使えるレベルよ。
そして、ボディカラーには、ストライプスカラー8色と、モノトーンカラー9色の全17色が用意され、レトロな雰囲気の色が多く採用されているの。これは気分がアガるわ!
今タントに乗っている人も、ムーヴキャンバスを見たらきっと欲しくなるはずよ。自分へのご褒美に1台いかが?
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