日産が中国オート上海でピックアップトラック「フロンティアPRO」を発表した。その中身は、日産が初めて作った縦置きプラグインハイブリッド! これ将来のFRハイブリッド車に使えるんじゃなかろうか!?
文:ベストカーWeb/写真:日産自動車
1.5Lエンジンでなんと出力は408ps/800Nm!!
日産は2027年夏までに、中国で9種類の新エネルギー車(EVとPHEV)を発売するとアナウンスしているが、すでに発売されたN7に次ぐ2番目のモデルが公開された。それがPHEVピックアップトラックのフロンティアPROだ。
このクルマを手がけるのは、東風汽車と日産などが出資する商用車メーカーの鄭州日産。これまでダットサントラックやNV200、シビリアンなどを生産してきた会社だから、ピックアップを作ることには納得いくが、日産初のプラグインハイブリッドが商用車からスタートするとは意外だった。
注目ポイントはまだある。フロンティアPROは後輪駆動ベースの4WDで、エンジンも縦置きレイアウトを採用している点だ。
公開されたベアシャシーの画像を見ると、縦置きエンジンからモーター、トランスミッションを介して、プロペラシャフトが後輪へと伸びているのが分かる。エンジン下には前輪のドライブシャフトもチラ見えしている。
というわけでフロンティアPROのPHEVシステムだが、1.5LのDOHC直4ターボにトランスミッション一体型のモーターを組み合わせている。そのシステム出力は驚きの300kW(約408ps)に達し、トルクも800Nmというからハンパじゃない。EVモードの最大航続距離135kmという点もバッチリだ。
ドライブトレーンは、ハイ/ロー切替式のトランスファーを備えており、ハイブリッド/EV/パフォーマンス/スノーという4つのドライブモードを持つ。オプションで後輪のデフロック機構も用意されるようだ。
次期型スカイラインにぴったりじゃないか!?
と、ここまで見てきて感じるのは、縦置きエンジンのPHEVユニットとして申し分がない点。これならばFRサルーンなどにも転用が利きそうに見えるのだが、はたしてどうだろう。
そんな意図をもってさらにジロジロとフロンティアPROを確認してみたのだが、残念ながらそのまま乗用FR車を作るのは難しそう。理由はプラットフォームだ。
フロンティアPROはラダーフレームだから、プロペラシャフトを通しつつその上(リアアクスル上)にバッテリーを置くスペースも作れる。いっぽうモノコックボディとなる乗用車は床下のスペースが限られるため、このレイアウトがまったく通用しないのだ。
とはいえ、バッテリーの形状を工夫したりすれば、レイアウトの問題は解決することもできそう。バッテリーの再設計は必要だが、PHEVユニット自体は完成しているので、ハードルは高くなさそうに思われる。
400psオーバーの縦置きエンジン+プラグインハイブリッド。まさに次期スカイラインを作るにはピッタリのユニットだと思えるのだが、ニッサンの今後の動きに期待したい。ちなみにフロンティアPROは輸出も行うというから、東南アジアとオセアニアには上陸する可能性が高い。そのまま日本にも登場してほしい!









































コメント
コメントの使い方バッテリーやフロントアクスルの配置さえ成立すればスカイラインでも成立すると思いますが、それ以上にキャラバンへの搭載が最適かと思います。
HVは車中泊仕様も去ることながら特にワイドハイルーフのキャンパーベースとして需要があると思います。