スバルXVが売れている。6月29日にスバルから公式発表された販売データによると、2017年5月24日に新型XVが発売されてから、約一カ月で11.085台の受注があったそう。
月販目標台数は2200台だから、およそ5倍。立ち上がりの数字としては「大好評」といっていいだろう。
以下、スバルXVの公表販売データを紹介しつつ、人気の理由を考察したい。
文:ベストカーWeb編集部
■約6割の新規顧客とスバル車のキャラ立ち
2017年4月6日に発表され、5月24日より発売が開始されたスバルXV。
「富士重工→スバル」という社名変更とともにデビューしたこともあり、またスバル車のなかでも販売を牽引する役目を持つ車種でもあり、そのフルモデルチェンジは大いに注目を集めていた。
また、XVの属するクロスオーバーSUVカテゴリーは世界的に注目が集まっており、国産車だけでも(ややサイズは上下するが)トヨタC-HR、日産エクストレイル、ホンダヴェゼルなど強力なライバルたちが揃っている。
そんななか、XVの販売が好調だ。
このたびスバルから発表された、XV発売一カ月後の販売データは以下のとおり。
- 【グレード別販売データ】
- 1.6i EyeSight 2%
- 1.6i-L EyeSight 19%
- 2.0i-L EyeSight 36%
- 2.0i-S EyeSight 43%
- 【ボディカラー別販売データ】
- クリスタルホワイト・パール 30%
- クールグレーカーキ 28%
- アイスシルバー・メタリック 10%
- クリスタルブラック・シリカ 8%
- クォーツブルー・パール 5%
- ダークブルー・パール 5%
- ダークグレー・メタリック 5%
- サンシャインオレンジ 4%
- ピュアレッド 3%
- 【購入者 属性】
- スバル車からの乗り換え 41%
- 上記以外 59%
- 【購入者 性別】
- 男性 84%
- 女性 16%
- 【購入者 世代】
- 〜20代 12%
- 30代 15%
- 40代 21%
- 50代 23%
- 60代 21%
- 70代〜 8%
まずこのデータを見て驚くのが【購入者 属性】の項目だろう。「スバル車からの乗り換え」以外、つまりスバルにとっての新規顧客が59%というのは大変な数字だ。
「一番ありがたいのはCMです。若々しいイメージで推していて、あれを見てなんだかよさそうで……とお店に来てくれるお客さんが多くて」
と語るのは都内某スバルディーラー営業マン。
確かに「GReeeeN」の曲に乗って流されるCMは「何か新しいことが始まりそうだ」という、ライフスタイルの提案になっている。
思えばこのXVの新車発表会で、スバルの吉永泰之社長は「モノを作って売る会社から、モノをとおしたライフスタイルを提案する会社になっていきたい」と語っていた。そういう意気込みが、確かにXVからは見て取れる。
加えてスバルがこれまで築いてきたブランド価値も大きい。「信頼性の高い車を作る」、「武骨でマジメで丈夫」というスバルの持つイメージに、スバルがこれまで得意としてきたクロスオーバーSUVというジャンルがうまくマッチしているといえる。
そういえば『騎士団長殺し』(村上春樹著/新潮社刊)では、印象的な場面で「白いスバル・フォレスター(の男)」が登場する。どういう役柄かはぜひ作品を読んでほしいが、あれは「オレンジのスバル・XVの男」では成立しないだろうなあ……と感じた
(これ、クルマ好き、スバル好きならわかってくれるはず!! あそこはレガシィでもインプレッサでも、ましてやトヨタ車やホンダ車ではダメなんですよね!!!!)。
それくらい、スバル車というのはどれもキャラが立っている、というお話。
なおクルマ好きには気になる情報をひとつ。
先代まで設定されていたXVのハイブリッド仕様だが(現行型がデビューしてカタログから落とされ、現時点でも設定されていない)、
現在もスバル社内で開発が続けられており、早ければ2017年10月末の東京モーターショーで出展される可能性が高いとのこと。お待ちしております!
【XV 2.0i-S EyeSight主要諸元】
- 全長4465mm×全幅1800mm×全高1550mm
- ホイールベース2670mm
- 最低地上高200mm
- 車両重量1440kg
- エンジン水平対向4気筒、2.0L
- 最高出力154ps
- 最大トルク20.0kgm
- JC08モード燃費16.0km/L
- 価格248万円(税別)
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