スバルの基幹車種であるレヴォーグ(レガシィツーリングワゴンの実質的後継車)は、2014年4月に初代が登場してから2015年4月、2016年4月と年次改良を繰り返し、2017年7月3日、3度目となる改良を加えられ「D型」へと進化した。
以下、新型への変更点とポイントを整理しつつ紹介したい。
※なおレヴォーグの販売マニュアルを入手しての徹底詳細情報は、現在発売中のベストカー2017年7月26日号に詳しい
文:ベストカーWeb編集部
■「アイサイト・ツーリングアシスト」へ進化し全車装備へ
まず今回のレヴォーグの改良において最大のポイントとなるのはやはり先進安全技術のトップランナーである「アイサイト」の進化だろう。
これまでアイサイトは「Ver.◎」というナンバリングをされていて、現行仕様は2014年に登場したVer.3。
これがこのレヴォーグに搭載される仕様から「アイサイト・ツーリングアシスト」と名称を一新する。
具体的な進化としては、全車速域追従機能付きクルーズコントロールとアクティブレーンキープの作動領域が、60km/h以上から0〜120km/hまで拡大。
後方の衝突を防ぐ後退時自動ブレーキ、出会い頭による事故を防ぐフロントビューモニター、荷物満載でも後方視認性を確保できるスマートリアビューミラーなどがセットされた。
大幅に機能を進化させて、そのうえ「全車に標準装備」としたのだから、レヴォーグの商品力は格段にアップしたといえよう。
【レヴォーグ、改良後の価格(ベストカー調べ)】
- 1.6GTアイサイト 282万9600円(5万円アップ)
- 1.6GTアイサイトSスタイル 292万6800円(2万円アップ)
- 1.6GT-Sアイサイト 307万8000円(2万円アップ)
- 2.0GT-Sアイサイト 361万8000円(5万円アップ)
- 1.6STIスポーツアイサイト 356万4000円(7万円アップ)
- 2.0STIスポーツアイサイト 405万円(10万円アップ)
■進化ポイントを箇条書きであげてみよう
もちろん今回の年次改良で進化したのは、アイサイトだけではない。以下、それ以外の改良ポイントをザッと列記したい。
■ダンパーチューニングやスタビライザーのサイズ変更などを行い、乗り心地&操安性を向上
■電動パワステを刷新し操舵フィーリングを向上
■ドアガラスの板厚アップや遮音材の追加、ドアシールの強化などを行い、欧州車と同等以上の静粛性を実現
■1.6Lモデルにインジェクターの最適化やCVTのオートステップ制御を採用し実用燃費とドライバビリティを向上
■コの字型のポジションランプを際立たせ、ランプ内のレイアウトを変更したヘッドランプ、外周のメッキパーツを細くシャープにしたグリル、フロントからリアへ流れるような動きのある造形にしたフロントバンパーを採用。
ロアグリルにはメッキ加飾を追加。またLEDフォグランプが埋め込まれたフォグランプベゼルもワイドで力強いデザインに変更。18インチアルミホイールのデザインを一新
■艶を抑えたダークキャストパネルと艶やかで硬質感のあるピアノブラックパネルで質感を向上
■リアシートの分割可倒式を従来の4:6から4:2:4に変更し、リアシート内にオイルダンパーを採用
■5.9インチのTFT液晶マルチファンクションディスプレイを新採用
■インパネセンターパネルの形状を変更して8インチの大型ナビを採用
このように多岐にわたる変更・進化により、レヴォーグの魅力はますます向上。
かつて時代を席巻したレガシィツーリングワゴンの子孫として、このクラスの王者にまだしばらくは君臨し続けるようだ。
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