実は多岐に渡るトヨタ&スズキ協業の「中身」
アクロス以外にすでに始まっているトヨタとスズキの協業としては、インドでのスズキの大きめのコンパクトカーとなる「バレーノ」を、トヨタへ「グランツァ」の車名(これも最後のスターレットのスポーツモデルのグレード名で使われた懐かしい名前だ)でOEM供給していることがあげられる。
これ以外に発表されているトヨタとスズキの協業を紹介すると、
●2017年11月17日発表/インド向けEVの投入
2020年頃にスズキがインド向けに生産するEVにおけるトヨタの技術的支援、トヨタへの供給、充電施設や使用済バッテリーの適切な処理体制といった周辺環境の整備。
●2019年3月20日発表/トヨタの強みである電動化技術、電動車の供給
【1】グローバルでのスズキへのトヨタの2モーターハイブリッドの供給
これはマツダのアクセラハイブリッドや米国仕様のスバル クロストレック(日本名:XV)PHEVと同様だろう。その際には燃費向上のためハイブリッド用の熱効率の高いエンジンも欲しいところだ。
【2】インドでのハイブリッドシステム、エンジンおよびバッテリーの現地調達化によるハイブリッド技術の普及
【3】欧州でのスズキへの電動車のOEM供給
具体的なモデルとしては前述のアクロスに加え、カローラワゴンが発表されている。
スズキ側は小型車をトヨタにOEM供給
【1】インドでのミドル4ドアセダンの「シアズ」、ヒンジドアのコンパクトミニバンとなる「エルティガ」のトヨタへのOEM供給
【2】欧州でのデンソーとトヨタが支援するスズキの新開発エンジンをトヨタのポーランドの拠点で生産し、トヨタの小型車に搭載
これは筆者の想像だが、欧州向けのトヨタ車には「アイゴ」というシトロエンとプジョーでもC1と108として販売される、トヨタ主導で開発されたコンパクトカーがあり(VW UP!などがライバル)、スズキの新開発エンジンはそのあたりのモデルにも搭載されるのかもしれない。
【3】アフリカでのインド製となるバレーノ、シアズ、エルティガ、コンパクトSUVのビターラブレッツァのOEM供給
●2019年3月20日発表/【3】両社の強みを生かした開発、生産領域での協業
【1】スズキのインドにおける車両開発の知見も活用した、トヨタのCセグメントMPVの共同開発およびスズキのOEM供給
具体的にはエルティガの一車格上のようなモデルだろうか。
【2】トヨタのインド工場での2022年からビターラブレッツァを生産
トヨタとスズキの協業は、「ハイブリッドに代表されるトヨタの電動化技術と、スズキの持つインドに代表される新興国向けモデルに必要なノウハウというお互いの強みを生かす」というものだ。
トヨタはスバル、BMWなどでも分かるように相手を尊重ながらうまく協業を行うメーカーだけに、スズキとの協業も両社がウィンウィンとなる意義あるものになるに違いない。
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