■異なる世界観を見せてくれるCX-8
つまり、CX-8ならではの価値は、3列目の装着による多人数乗車ではなく、2930mmのホイールベース(CX-5よりも230mm長い)が生み出す2列目の広さと快適性にある。3列目は付加価値に過ぎない。
ちなみにCX-8のプラットフォームは、北米などで売られるCX-9と共通だ。全長と全幅を切り詰めて(ホイールベースの数値は同じ)、CX-5のロング版に見せている。
装備の違いを補正してボディの拡大と3列目シートの価格を割り出すと、CX-5に比べて約37万円高い。
単純に3列目を加えるなら、価格上昇は高くても15万円前後だから、CX-8はボディの拡大コストが大きい。それでも豪華な2列目シートを見ると納得できるだろう。
2列目の快適性が注目されるSUVは珍しい。CX-8は一見するとCX-5のロング版だが、居住性の向上によって異なる世界観を身につけた。
ヴォクシーとヴェルファイアくらいの違いがある。それならばCX-8は、フロントマスクなどの外観でも上質感を積極的に表現すべきだったと思う。現状ではCX-5に似すぎている。
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