日産で最も大きいSUVがビッグマイナーチェンジで大変身!
12月8日(現地時間)、日産の海外専売高級フルサイズSUVである「アルマーダ」がアメリカにてビッグマイナーチェンジされ、2021年1月からデリバリーが開始されることが明らかに。
日産車ながら日本では馴染みの薄いアルマーダとは? ビッグマイナーチェンジを敢行した2021年モデルの内容とともに紹介していきたい。
文/永田恵一、写真/NISSAN
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名門サファリの後継! アルマーダは高級フルサイズSUV
アルマーダは、日本でも2007年までトヨタ ランドクルーザーのライバル車として販売されていたサファリの後継車となる3列シートの高級フルサイズSUVだ。
2016年に登場した現行モデルはラダーフレームとなるボディ構造など、この種のクルマとしてはオーソドックスな成り立ち。
パワートレーンは、5.6L直噴V8エンジン+7速ATの組み合わせにFRの2WDと、オートモードにハイ&ローも備える「インテリジェント4×4」と呼ばれる4WDを設定する。
なお、アルマーダは世界的に見ると北米向けのアルマーダ、中東などで販売されるパトロール、ランドクルーザーファミリーのレクサスLXに相当するインフィニティブランドで販売される高級仕様のQX80という三兄弟を形成している。
マイナーチェンジモデルは外観を中心に刷新
さて、ここからはビッグマイナーチェンジされた2021年モデルを部分ごとに紹介していきたい。
●エクステリア
フロントマスクは、左側がカタカナのコの字にも見える、上下二分割のようなヘッドライトを採用し、日産のファミリーフェイスであるVモーショングリルも二分割のような形状から一体化したものに変更。
リア周りは、テールランプの形状を若干変えるともにブラックアウトされたものとなり、ガーニッシュも大型化された。
全体的に見ると質実剛健なイメージだったビッグマイナーチェンジ前に比べると、高級フルサイズSUVらしい押し出し、重厚感ある印象となっている。
●インテリア
目に付くのはダッシュボードとセンターコンソールの中央部分の形状変更で、ダッシュボードの形状が上下方向に低くなったぶん、幅広になったように見える。
同時にモニターは、ダッシュボードに組み込まれたものからオンダッシュとなり、エアコン操作パネルの小型化、センターコンソールに付く4WDのモード選択とモニターのコントローラー形状・配置も変更されており、新鮮さを感じるものとなった。
●エンジン&機能装備
まず5.6L直噴V8エンジンは、最高出力390馬力/最大トルク54.4kgmから、レギュラーガソリンを入れた際の性能は変わらないものの、ハイオクガソリンを入れた際には最高出力400馬力/最大トルク57.0kgmと、相応に性能が向上するようになった。
もう1つ目に付く変更点は、牽引に関するもの。アルマーダがもともと備えていた約3855kgという牽引性能自体は変わらないのだが、主要グレードには新たにトレーラー部分の挙動変化を検知した際、ブレーキ制御によりクルマを安定させる統合トレーラーブレーキコントロールが装備された。
なおビッグマイナーチェンジ前から充実していた安全装備&運転支援システムに大きな変更点はない。
●グレード構成
グレードは後日追加されるベーシックな「S」、「SV」、「SL」、「プラチナム」の4つで、それぞれに2WDと4WDが設定される。
また、オプションパッケージとして「SL」と「プラチナム」には、標準状態では3人掛けのベンチシートとなる2列目シート(3列目は3人掛けなので乗車定員8人)が、独立した2人掛けのキャプテンシート(乗車定員7人)となるキャプテンシートパッケージを設定。
さらに、「SL」にはブラックのボディカラーやホイールなどエクステリアがブラックを基調としたものとなるミッドナイトエディションパッケージなどが用意される。
なお価格は後日発表されるが、ビッグマイナーチェンジ前は4万7500ドル(494万8000~712万8000円)だった。
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アルマーダはフルサイズSUVとしてなかなか魅力的なモデルに仕上がっているように見える。いろいろ難しい面も多いと思うが、実はアルマーダ/パトロール/インフィニティQX80、福岡県にある日産車体の九州工場で生産されている。
それだけに、日本で販売されるクロカンSUVの雄、ランドクルーザー1強状態を阻止するためにも、サファリの復活という形でアルマーダを導入しても面白いかもしれない。
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