2020年5月に行われた、日産の2019年度決算・事業構造改革計画発表記者会見。ここで公開された動画「NISSAN NEXT: From A to Z」は、今後18カ月以内に新型が投入されるクルマをシルエットで公開したものだったが、この動画の「A」で登場したクルマのシルエットが2種類あったのを、皆さんは覚えているだろうか。
最初に登場したのは、7月に概要が発表された、電動のクロスオーバーSUV「アリア(ARIYA)」だ。アリアは、日産が出すピュアEV第2弾、ということで、注目度が高いクルマだ。
そしてもう一台が、「アルマーダ(ARMADA)」だ。スペイン語で「海軍・戦艦」という意味をもつ名前が付けられたこのクルマは、日産最大のボディサイズをもち、まさに「戦艦」といったオーラを放つクルマだ。
今回はこの「アルマーダ」について、詳しくご紹介していく。
文:吉川賢一
写真:NISSAN
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トヨタセコイアよりもパワフル!!
アルマーダは、北米市場向けとして、2003年に初代モデルが発売されたフルサイズSUVだ。現行モデルは2016年登場の2代目となる。
ただこの2代目は、13年ぶりのニューモデル、というわけではなく、2010年にモデルチェンジをしていたY62系パトロールを2代目アルマーダとして導入したものだ。なお、インフィニティのフルサイズSUV「QX80」とも姉妹車となる。
パワートレインは、5.6リッターV型8気筒(390ps/ 534 Nm)と7速ATの組み合わせとなる。駆動方式はフルタイム4WDと、後輪駆動の2WDとが選べる。2WDと4WDの価格差は3000ドル(約32万円)と大きいが、トーイングやオフロードなどの走行を考えると、4WDが標準といえるだろう。
ボディサイズは、5306×2029×1925(全長×全幅×全高mm)、ホイールベースは3076mm。トヨタのフルサイズSUV「セコイア」は5210×2029×1956(全長×全幅×全高mm)と、アルマーダの方が100mmほど長いが、もはやこのクラスになると、この程度の差は誤差だ。
標準グレード「SV」のタイヤサイズは18インチホイール、ミドルグレードでは20インチホイールのオプション、最上級の「Platinum Resarve」には22インチホイールが備わる。いずれもオールシーズンタイヤだ。
ラダーフレーム構造の頑丈な車体に、ストロークが大きくとれる前後ダブルウィッシュボーン形式のサスペンションと、タフな走りを余裕で吸収するだけのポテンシャルはある。ちなみに、トーイングキャパシティは8500lb(約3855kg)、セコイアのトーイングキャパシティは7000lt(約3175kg)。アルマーダの方が力持ちだ。
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