■レースシーンを彷彿させるインテリア
インテリアの基本デザインは、クアドリフォリオに準ずるもの。さらにアルカンターラを多用することでスポーティさと上質さを高めている。まさに日常からサーキットまで楽しめるスーパースポーツセダンとして、GTAは仕上げられている。
その一方で、よりサーキットを意識したモディファイドモデルのGTAmでは、ストイックな一面を見せ、車内の雰囲気もがらりと変わる。
GTA標準タイプとなるフロントのスパルコ製スポーツシートは、軽量かつ高いホールド性を備えるカーボン一体成形となるサベルト製フルバケットシートに変更され、6点式シートベルトを標準化。
リアシートに至っては、完全に取り払われ、ボディ剛性を向上するためのロールバーが装着されるスパルタンな仕様なのだ。
■メカニカルな部分も専用化
高速走行時の安定性を高めるために、前後トレッドをそれぞれ50mmワイド化。このため、フロントのブリスターフェンダーとリアのオーバーフェンダーが装着され、好戦的なエクステリアのよきアクセントに。
もちろん、サスペンションも見直され、専用スプリングとダンパー、ブッシュを採用。車高もローダウン化されている。またセダンでありながら、20インチのセンターロック式アルミホイールを採用する点もユニークだ。
搭載される2.9L V6ツインターボは、クアドリフォリオよりも最高出力を30hp向上させ、540hpに。エキゾーストシステムには、チタニウムを採用した新設計のアクラボビッチ社製のものとし、官能的なサウンドを奏でるという。
軽量化と高性能化を目指した専用仕様により、クアドリフォリオと比較し、GTAで50㎏、GTAmに関しては100㎏も軽量に仕上げることを実現。その結果、GTAmのパワーウエイトレシオは、2.81㎏/hpとなり、0-100km/h加速は3.6秒を実現している。
■幻のアルファロメオとなるか!?
日本では、短期間での完全受注生産となるジュリアGTA。本国発表では500台限定とアナウンスされており、オーダー期間も短いため、日本上陸するのは、極僅かな台数と見られる。しかもベース車の2倍という価格からも、オーダーはスパルタンなGTAmに集中するのではないだろうか。
そのレーシングスピリット溢れる姿には、原点であるジュリア スプリントGTAの姿だけでなく、DTMで活躍したアルファ155の姿も重なる。
それだけに、熱心なアルファロメオファン「アルフィスタ」によるオーダーは確実ともいえ、ジュリアGTAは、幻のアルファロメオとなることは間違いないが、日本でもその姿を拝むことはできるだろう。
待ち遠しい日本での納車開始は、2021年末以降とアナウンスされている。
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