■専用設計「FA24」の諸元および 気になる燃費と車重
現時点では、開発目標値とされるスペックにも簡単に触れておこう。エンジンは、新開発の自然吸気型2.4L水平対向4気筒エンジンを新採用。形式こそFA24を名乗るが、海外モデルに搭載されるターボエンジンとも設計が異なる専用品だ。
トランスミッションによる性能差はなく、最高出力235ps/7000rpm、最大トルク250Nm/3700rpmを発揮。ただし、トランスミッションにより制御マップが異なる。トランスミッションは、6速MTか6速ATの選択が可能。
車両重量は、1260kg(R)と1270kg(S)で、AT車だとそれぞれ20㎏増となる予定だ。
燃料と燃費については、従来型同様のハイオク仕様だが、燃費消費率が12.0km/L~11.7km/L(WLTC)とされる。燃費消費率は、従来型同等レベルを維持しており、排気量アップ、ノンアシスト、しかも高回転型エンジンである点を踏まえると、優秀といえるだろう。
■納期の長期化は必至!? 先行受注は7月29日から
購入希望者の最大の関心事といえる新価格については、首都圏にあるスバルディーラーから入手した。
価格は次のとおり。R(MT)308万円。R(AT)324.5万円。S(MT)が326.7万円。S(AT)が343.2万円となる。エントリー価格が、一気に300万円台となった点は痛いところだが、進化の内容を考慮すれば、メーカーとしては誠意を見せたものなのだろう。
さて問題は、どちらを選ぶか。内容的には「R」でも充分。ただインチアップと高性能タイヤの組み合わせに惹かれる人も多いだろし、装飾も「S」のほうが少し華やかだ。18.7万円の価格差は、1割も値段が変わらないので、人気は「S」に集中しそうだ。
先行受注は、7月29日からとされ、このタイミングで新型BRZの正式発表となるだろう。しかし、販売開始は、もう少し遅くなる模様。現在の情報だと、MTが9月、ATが10月と異なるという。このタイミングの差は、衝突被害軽減ブレーキの義務化と半導体不足の生産体制への影響が考えられる。
また現時点では、値引きやお得なキャンペーンの情報を得ることはできなかった。しかし、近年の国産スポーツカー人気の再燃を考慮すれば、納期が長期化も懸念されるため、購入者も値引きよりも納期優先と考えるはずだ。
そこで気持ち程度でも即決となるケースが多いと予測する。BRZ狙いの人は、早めに新車ディーラーにアプローチすることをお薦めしたい。
ただこんな時代に、スポーツカーを選ぶのだから、いずれの購入検討者にも、スバルディーラーとトヨタGRガレージの両方を尋ね、2台の違いに触れてから購入を決断して欲しいと思う。それは新車購入の過程をより楽しくするだけでなく、手に入れる愛車への想いがより深まるエピソードとなるはずだ。
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