■ダウンサイズエンジンなどメカニズムも変化
パワートレインは、最新式の1.3L直列4気筒直噴ターボエンジンに換装。これはルーテシアなどの最新型ルノー車に採用されるものだが、セグメントに合わせた専用チューニングを加えた結果、最高出力159ps/5500rpm、最大トルク270Nm/1800rpmまで性能を向上。
燃費消費率は、WLTCモードで、17.5km/L(ハッチバック)と16.6km/L(スポーツツアラー)と公表される。組み合わされるトランスミッションは、従来と同様に7速DCTとなる。
従来型GTに搭載された1.6Lエンジンと比べ、最高出力こそ落ちるが、最大トルクは-10Nmまで肉薄しており、性能面での不満を感じるシーンはなさそうだ。そして、何より排気量ダウンによる自動車税軽減のメリットもある。
先進の安全装備も進化しており、待望のアダクティブクルーズコントロール(ACC)と歩行者検知機能付き衝突被害軽減ブレーキに加え、後退時に左右からの接近車両の存在を検知する「リヤトラフィックアラート」とドライバーの運転から疲労を検知する「ドライバー疲労検知アラート」も新機能として搭載されている。
このほか、車線逸脱警報、側後方車両検知警報、交通標識認識、オートハイビーム、前後パーキングセンサー、リアカメラなども継続して標準搭載となる。
残念なのが、GTモデルで標準だった四輪操舵機構「4コントロール」は、インテンスには非装着ということ。あの後輪操舵が生む鋭いコーナリングが味わえなくなったのは寂しいが、スポーツ路線を望むなら、もう少し背伸びをしてR.S.モデルにということなのだろう。
■改良を記念した限定車も……
改良型導入を記念した限定車「ファーストエディション」が用意されるのも、トピックのひとつ。特別装備として、レザーシートと電動開閉式パノラミックルーフが備わる。
それぞれボディカラーも指定となり、ハッチバックがブラウン系の「キュイーヴル・ソラールメタリック」に。スポーツツアラーがグレー系の「グリ バルティックメタリック」となる。このボディーカラーは、カタログ色であるが、それぞれのボディタイプのみで選べる専用色となっている。
限定数はそれぞれ各10台で、2021年9月5日(日)まで購入申し込みを受け付ける。もし申込者が限定数を上回った場合は抽選販売となる。価格は、342.5万円~362.5万円だ。
日本のルノーラインアップのなかでは、フラッグシップとなるメガーヌ。おしとやかな標準モデルと、ルノーのモータースポーツへの情熱を凝縮した「R.S.(ルノー・スポール)」と明確な住み分けを行うことで、新たなニーズを掘り起こすのも狙いのひとつにあるが、最大の要因は、ルノー新戦略で、ルノー・スポールがアルピーヌに吸収されることもある。
新型ルーテシアの登場以降、ルノーのスポーティモデルは削減されている。このため、フラッグシップスポーツであるメガーヌR.S.の動向からも目が離せない状況だ。
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