自動車メーカーの再編が活発化していて、最も新しいところでは、経営統合したFCA(フィアット・クライスラー・オートモービルズ)とPSAグループが2021年からステランティスという新社名となることが発表されている。
昔から、自動車メーカーは吸収・合併、資本提携などにより自動車メーカーやブランドを取り込んできた。それによって販売戦略などが変わり、ブランドの存続、新規マーケットの開拓、撤退など大きな変化がもたらされる。
本企画では、かつて日本で販売しながらも日本市場から姿を消した自動車メーカー、ブランドの今について見ていく。
文:永田恵一/写真:OPEL、FORD、FCA、SAAB、HYUNDAI
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オペル(OPEL)
ドイツの自動車メーカーのオペルは、GM傘下だったこともあり、GMのTカー構想によってオペルカデットをベースに初代いすゞジェミニが開発されたり、スバルにザフィーラをOEM供給(トラビックとして販売)するなど、日本メーカーとも関係が深い。
さらに、アストラ、ヴィータがヒットしたこともあり日本での知名度も低くない。
そのオペルは、日本での販売不振を理由に2006年に日本での販売を終了している。
2009年に親会社のGMが破綻したが、GMはオペルを売却せず自主再建の道を選択。しかし遅々として再建は進まなかったが、2017年にPSAグループがオペルを買収した。
これで完全に息を吹き返したオペルは、欧州市場での販売好調も後押しし、2021年夏から日本でも販売することが発表されている。あのオペルが日本に戻ってくる。
オペルは2020年現在乗用車だけでも15車種をラインナップしていて、日本にはその中から3車種の導入を予定している。
コンパクトカーのコルサ、SUVのクロスランドX(プジョー2008の兄弟車)、コンボ(プジョーリフター&シトロエンベルランゴの兄弟車)だ。なお、かつてコルサの車名が商標のため使えずヴィータとなったように、車名変更の可能性はある。
久々に日本復帰するオペルに期待したい。
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