【N-BOX、スイスポ、新型ジムニーシエラ他】あの絶賛車に短所はあるか 6選

■N-BOX→NAエンジンが非力、操舵に対する反応が鈍い

熟成の域に達してきたN-BOX。販売台数軽ナンバー1の座は揺るぎないが、重箱の隅を突くように見ていけば短所は見つかる

 先代N-BOXに比べると軽量化され、車両重量はG・Lホンダセンシングが890kgだが、それでもターボを装着しないNAエンジンは動力性能が不足気味だ。

 発進するとエンジン回転が3000回転付近まで一気に高まり、この後で速度が上昇する。4500回転付近から加速が活発化するが、もう少し実用回転域の駆動力を高めたい。

 最大トルクは6.6kgm(4800回転)だが、このトルクが4000回転付近で発生すると好ましい。
パワー不足を感じたら、ターボを検討したい。

 実用面の加速性能を大きく左右する最大トルクは10.6kgm(2600回転)だから、ノーマルエンジンの1.6倍だ。1Lエンジンを積んでいる感覚で運転できる。

 しかも燃費数値はNAエンジンと比べて5〜7%しか悪化しない。ターボの価格は、装備の違いを補正すると7万円前後だから求めやすい。

 走行安定性は、全高が1700mmを超える軽自動車では優れた部類に入るが、高重心だから操舵に対する車両の反応は鈍い。峠道などでは曲がりにくく感じる。

 インパネは上質だが、メーターパネルが高く奥まった位置に装着されるから、小柄なドライバーが運転すると圧迫感が生じる場合もある。トレイを豊富に装着したが、フタの付いた収納設備は少ない。

 荷室は天井が高めで床が低く、自転車などを積みやすいが、その分だけリアゲートの上下寸法が長い。開閉時にはリアゲートが後方へ大きく張り出すから、縦列駐車をしているような状態では、荷物の出し入れがしにくい。日産セレナのように、リアウインドウの部分だけを開閉できる機能が欲しい。

■マツダCX-5→2.5Lガソリン車の走行安定性が悪い、2Lガソリン車はパワー不足!

マツダは各車、毎年改良を行うようになったが、このCX−5も渡辺陽一郎氏が指摘したところを改善してくれるだろうか?

 先代型の足回りは基本的に海外仕様と共通だったが、現行型は日本仕様として開発された。しがたって、乗り心地は柔軟で快適だが、直列4気筒2.5Lガソリンエンジン搭載車は、走行安定性に不満がある。

 操舵角に応じて回り込むが、カーブを曲がっている最中に危険を回避する目的でアクセルペダルを戻したりすると、後輪の安定性を損ないやすい。この課題は開発者も認識しており、今後改良される可能性が高い。

 車両重量は最も軽い仕様でも1500kgを超えるから、2Lガソリンエンジンではパワー不足だ。実用的に問題なくても、CX-5の特徴とされる運転の楽しさは味わいにくい。

 しかも2Lガソリンエンジンの価格は、基本的に2.5Lと同じ設定になる。クリーンディーゼルターボを搭載するXDでは、同じエンジンを搭載して、4WDの価格は2WDに比べて22万6800円高い。

 ガソリンの場合は、2WD・20S(2Lエンジン)と4WD・25S(2.5L)ではエンジン排気量に500ccの差があるのに、価格差は同じ22万6800円だ。

 つまりガソリンエンジンの4WDを選ぶと、2WDに比べて22万6800円の上乗せで、排気量も500cc増量される。ガソリンエンジンでは4WDの2.5Lは割安、2WDの2Lはパワーが不足して価格も割高になる。

 取り回し性にも注意したい。全長は4545mmに収まるが、全幅は1840mmとワイドだ。最小回転半径も5.5mだから、小回り性能はよくない。

 サイドウインドウの下端は少し高く、ボディ後端のピラー(柱)も太いから、斜め後方の視界を遮る。さらに真後ろのウインドウも少し狭く感じられ、ワイドなボディと相まって縦列駐車や車庫入れがしにくい。

 荷室容量はSUVでは充分に確保したが、リアゲートを開けた時の荷室床面が少し高い。使い方によっては、重い荷物を高い位置まで持ち上げる必要が生じるから、荷室も確認したい。

次ページは : ■ジムニーシエラ→4速AT、燃費が悪い、後席の足元空間が狭い

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