■あらためて実感! 三菱車の凄まじい走破性
いくら伝統の4WD技術とはいえ、背の高いミニバンボディでオフロード走行はどうよ? デリカD:5、乗る前はたいていの人がそう思う。ところが、乗るとびっくり。
カタチは1BOXなんだけど、ボディ剛性をはじめとする中身はクロカン4WDレベルの強靭さ。
「ここゼッタイ底付きする!?」というシーンでも、きわどくサスストローク内でショックをいなし、むしろ飛ばすほどにオフロード走行を楽しめるクルマであることに気がつく。
このD:5に比べると、アウトランダーPHEVは「走れて当たり前」と思われてむしろ気の毒。
前後2モーターの絶妙な制御で、ぜんぜん苦労なくオフロードをカッ飛ばせるけど、SUVとはいえ車重2トン超えのクルマでこの身のこなしはなかなか。
シャシーもボディも強靭に仕立てないと、ここまでの走りは実現できないよね。
(TEXT/鈴木直也)
■三菱トライトンAXCR試験車 主要諸元
・全長×全幅×全高:5300×1815×━mm
・ホイールベース:3000mm
・車両重量:━
・エンジン:直4 MIVECディーゼル+ターボ
・総排気量:2442cc
・最高出力:133kW(181ps)
・最大トルク:430Nm(43.8kgm)
・トランスミッション:6速MT
・サスペンション:(Fr)ダブルウィッシュボーン式/(Rr)リーフスプリング式リジッド
【競技用装備】
・CUSCO製フロント/リア ディファレンシャルLSD
・CUSCO製フロント/リア ショックアブソーバー(減衰力調整式)
・WORK製ホイール
・横浜ゴム社製GEOLANDAR M/T G003
【番外コラム】チーム三菱ラリーアート増岡 浩総監督はかく語りき
Q.今回のアジアクロスカントリーラリー参戦の狙いと目標は何でしょう?
A.今、三菱自動車の一番の主戦場はアジアでして、そこで販売台数が多いのがトライトンなんですね。ラリーアートは「小さく産んで大きく育てる」のを目標としていますが、まずはビジネスの実績を作らないといけない。そこで商品力強化を狙っての参戦ということです。技術的なフィードバックは、やはり大きいですから。
次に目標ですが、まぁ我々がやるからにはもちろん勝ちたいというのはあるんですが、今年は市販車に近い形でやりますので、まずは上位入賞を狙いたいと思います。
Q.今回、ラリーアートは技術支援という形ですが、ワークスとしての活動はどうなのでしょう?
A.う~ん、我々本体がやるとしたら、やはり電動車でしょうね。活動範囲がグローバルになるんで。将来的には世界に出ていきたいというのは僕の夢でもあるんですが、今はアジア地域に専念して、しっかりとした土台を作りたいですね。
Q.増岡さんはずっとラリーアートブランドの復活を望んでいましたよね。
A.そうですね。ただ僕的には今みたいなドレスアップ部品だけでなく機能部品もやりたい。誰もが欲しくなるような、走って曲がって止まれるクルマ、です。「これから」に期待していてほしいですね。
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