アルファードに思わぬ伏兵か! なんとボルボがEM90で電動ミニバン市場に参入!

アルファードに思わぬ伏兵か! なんとボルボがEM90で電動ミニバン市場に参入!

 こいつは意外! スウェーデンのボルボが、11月に電動ミニバンを発売するとアナウンスしたのだ! 公開されたのは短いチラ見せ動画だけだが、どうやらゴージャスかつパワフルな高級ミニバンになりそう。そこでいまある情報から、EM90の姿を分析してみよう!

文/ベストカーWeb編集部、写真/ボルボ

■30秒のティザームービーを公開!

ボルボが公開したEM90のイメージ。俯瞰で詳細が分からん!
ボルボが公開したEM90のイメージ。俯瞰で詳細が分からん!

 環境問題に敏感で、2021年にいち早くEV専業メーカーになると宣言したボルボ。そのエレクトリックボルボの幕開けともいえるコンパクトSUV「EX30」が8月に発表されたばかりだが、同社は休む暇なく第2のモデルを投入する。それがなんとミニバンなのだ。

 去る8月24日、ボルボはプレスリリースを出し、「史上初の完全電動プレミアムMPV、EM90を11月12日にワールドプレミアする」と発表した。MPVとはマルチ・パーパス・ヴィークルのことだが、平たくいえばピープルムーバーすなわちミニバンである。

 ボルボはこのリリースと同時に、30秒きっかりのティザームービーを公開した。オープニングはシックな色調でまとめられたリビングルームのクローズアップ。遠くにベランダが見え、ソファがいくつも置いてあり、手間のテーブルにはマックや手帳、メガネなどが見える。

 そこからカメラはじわじわとズームバックし、部屋を天井から見下ろすアングルに変わる。その瞬間、画像が暗闇の中を走るEM90の俯瞰映像に切り替わり、リビングの快適さがEM90の心地良さとオーバーラップするように終わる内容だ。

 とはいえ上から見下ろしているので、EM90のディテールは分からない。気づくことは明確なボンネットを持つボディ構造であること、リアに広大なガラスルーフを持つこと、テールライトは縦に光るが、横一直線にシグネチャーLEDも点灯することぐらいだ。

 まさに「もう少し見せてくれ」といいたくなるチラ見せ画像なのだが、なんとかもう少しEM90の姿が追えないか、考えてみよう。

■EM90に先駆けた兄弟ミニバンがある!

ボルボEM90の兄弟車となるはずのZEEKR009。顔付きはロールス・ロイスのよう!
ボルボEM90の兄弟車となるはずのZEEKR009。顔付きはロールス・ロイスのよう!

 ヒントは親会社の中国・浙江吉利控股集団(ジーリー)だ。吉利は独メルセデスベンツの筆頭株主であり、ロータスやボルボなどを抱える複合企業なのだが、その中に「ZEEKR(ジーカー)」という独自の高級EVブランドがある。そのZEEKRが2022年夏に、「009」という大型電動ミニバンを発売しているのだ。

 この009は、日本のアルファード/ヴェルファイア顔負けのゴージャスさがウリなのだが、「SEA1」と呼ばれるプラットフォームを、ロータスやボルボ、ポールスターと共有することがアナウンスされている。つまりボルボのEM90は、その009と兄弟関係になるわけだ。

 ならばと009のスペックを見てみると、全長5209mm、全幅2024mm、全高は1850mmという堂々たるもの。パワートレインもすごい。駆動方式は2基のモーターを積む4WDなのだが、システム出力なんと536psというモンスターミニバンなのである。

 室内だが、2-2-2というシート配列を持つ6人仕様で、ダッシュボードには15.4インチ、天井にも15.6インチのディスプレイが備わる。クアルコムの通信チップで最新のインフォテインメント環境も実現しており、20個のスピーカーで構成されるヤマハのサウンドシステムも装着可能だ。

 いかがだろうか。009はシャシー的にも最新で、テスラが先駆けたギガプレスをリアアンダーボディに採用しているほか、822kmという航続距離を誇るロングレンジモデルは、中国CATLが手がけた「KIRIN」という最新のバッテリーシステムも搭載している。これらの数々のイノベーションは、そっくりEM90にも継承される可能性が高い。

 いっぽうエクステリアについては、009とは一線を画すスカンジナビアンデザインで登場するだろう。それについては、8月に発表されたEX30の外観が参考になる。トールハンマーを模したヘッドランプやグリルレスのフロントマスクは、EM90にも踏襲されるはずだ。

 それにしても高級ミニバン市場に、ボルボが参入してくるとは思わなかった。11月12日を楽しみに待とう!

【画像ギャラリー】ミニバン戦線に異常あり! ボルボEM90とはどんなクルマだ?(12枚)画像ギャラリー

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