第2のロッキー/ライズは今後現れるのか?
このような事情から日本メーカーもSUVについては5ナンバーサイズに消極的だったが、ライズのヒットで売れ行きを伸ばせることがわかった。
今後はほかのメーカーからも、コンパクトカーと共通のプラットフォームを使う5ナンバーサイズのSUVが登場してくるかもしれない。
直近で発売が予定されるコンパクトSUVには、ジュークの後継となる日産キックスが挙げられるが、これはほかのコンパクトSUVと同じく全幅が1800mm弱の3ナンバー車になりそうだ。
ブラジルなどで売られるホンダ WR-Vは、全長が4000mmのコンパクトSUVで、全幅は1734mmとされる。キックスとWR-Vは、日本で販売することを考えて開発されたSUVではないから、いずれも5ナンバーサイズには収まらない。
それでも1.5Lエンジンを搭載する2WD仕様の価格を170~200万円に設定するなど、ロッキー&ライズやコンパクトカーの上級グレードと同等の値付けにすれば、好調に売れる余地は充分にある。
SUVはコンパクトからLサイズまで、ボディやエンジンの排気量が多岐にわたり、クルマの性格もシティ派からオフロード派まで幅広い。海外には5ドアクーペ風のSUVもある。
大径サイズのタイヤを履かせてボディの下側を力強いデザインに仕上げると、どのようなクルマでもSUVになるから、メーカーもラインナップを充実させやすい。
そして、SUVの流行が廃れると、もはや次はなく(ほかのカテゴリーはブームを一度経験している)、実用重視の軽自動車とコンパクトカーだけが売れる乾いた市場になってしまう。
メーカーは付加価値を伴うSUVの人気をなるべく長く保つ必要があるから、今後もいろいろな車種が登場する。
特にSUVは、電気自動車と相性が良い。背が高いため、床下に電池を搭載しやすいからだ。SUVは将来的にも有望なカテゴリーだから、今後のカーライフを豊かにしてくれるだろう。
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