「トヨタのRAV4とマツダのCX-5、買うならどっちだろう…?」いざクルマを買おう! となったら、次は何を買うかが悩みのタネだ。
とりわけカテゴリーが近いモデルの比較は難しい。デザイン、価格、出た時期、安全装備、もちろん走り…様々な要素を客観的に比較するのも難しいし、意中のモデルすべてに乗ってみたことのある人もなかなかいない。
そこでベストカーの出番である! 今回はトヨタ車を軸に、トヨタ車以外の競合モデルとのガチ対決をお送りする。国沢光宏、渡辺陽一郎、片岡英明の、ベストカーおなじみの自動車評論家お三方に採点をご依頼。
とくに選ぶのに迷いそうなモデルをピックアップし、各車100点満点で採点してもらい、その合計点でシロクロつける。ラインアップは以下の通りだ。
■怒涛のガチ4対決ラインナップ
【ミドルSUV対決!】トヨタ RAV4 vs マツダ CX-5
【コンパクトミニバン対決!】トヨタ シエンタ vs ホンダ フリード
【スタイリッシュSUV対決!】トヨタ C-HR vs マツダ CX-30
【ボックスタイプミニバン対決!】 トヨタ ノア/ヴォクシー vs 日産 セレナ
【場外乱闘!】先進安全装備対決
●【画像ギャラリー】RAV4 CX-5 シエンタ フリード…いずれ劣らぬ好モデルたちをギャラリーでチェック!!!
※本稿は2019年12月のものです
文:国沢光宏、渡辺陽一郎、片岡英明、永田恵一/写真:ベストカー編集部
初出:『ベストカー』 2020年1月26日号
【ミドルSUV対決!】トヨタ RAV4 VS マツダ CX-5
●トヨタ RAV4(265万6500~388万8500円)
VS
●マツダ CX-5(261万8000~362万4500円)
●国沢光宏審査員の評価
少し迷った末、RAV4に軍配を上げたい。CX-5は素晴らしく魅力的なクルマだと思う。特にデザインについちゃCX-5を支持する人が多いようだ。
ディーゼルのトルクフルな走りも魅力的です。自動ブレーキは世界トップクラス。4WDだって世界トップクラスの性能を持つ。
なのになぜARV4なのかといえば、好みが分かれるデザインを除き、すべてCX-5より優れているからだ。
RAV4の自動ブレーキは月の明かりしかないような暗闇でも歩行者を検知するし、4WDは駆動性能だけでなくCX-5にない楽しさを持つ(CX-5ってスタビリティコントロールが介入しまくる)。
燃費もCX-5のディーゼルとRAV4のハイブリッドを比べたら後者だし。私ならRAV4を選ぶ。テレビCMを見たってRAV4が楽しそうだ。
●渡辺陽一郎審査員の評価
両車ともに人気の高いミドルサイズSUVで、ボディサイズも同程度だ。後席の足元空間はCX-5が少し広いが、居住性に大差はない。実用性と内外装の質感は互角になる。
動力性能はCX-5が魅力的だ。4種類のエンジンをそろえ、クリーンディーゼルターボは動力性能が高い。RAV4の選択肢は、2Lノーマルエンジンと2.5Lハイブリッドで、前者は動力性能が足りない。
走行安定性と操舵感はRAV4が勝る。特にダイナミックトルクベクタリングAWD装着車は、エンジンは2Lのみだが、舗装路、悪路ともによく曲がって旋回軌跡を拡大させにくい。
2Lエンジンはパワー不足だが、回転感覚は上質だ。総合的な魅力ではRAV4が勝る。
●片岡英明審査員の評価
タフなアウトドアギアとしてのラギッド感を強く打ち出したRAV4に対し、CX-5は都会的な洗練された味わいを醸し出している。
ルックスと同じようにオンロード志向を強く打ち出し、リニアなハンドリングとしなやかな乗り心地を高いレベルで両立させているのがCX-5だ。が、RAV4もそつなくオンロードの走りをこなし、オフロードではCX-5に差をつける。
また、車両感覚をつかみやすいし、キャビンの居心地のよさもCX-5以上だ。実用性では一歩上を行く。
パワートレーンはCX-5のほうが豊富に用意されている。パンチ力のあるディーゼルターボからガソリンターボ、自然吸気エンジンまで設定し、MT車も用意した。
どちらも甲乙つけがたいが、登場が2019年と新しいRAV4に惹かれる。
●採点&結果
・RAV4…国沢 90点+渡辺 90点+片岡 88点=計268点
・CX-5…国沢 85点+渡辺 80点+片岡 85点=計250点
よってRAV4の勝ち!
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