EV充電インフラが変わる! タイに挑むジゴワッツの“機械式駐車場×充電器”戦略

EV充電インフラが変わる! タイに挑むジゴワッツの“機械式駐車場×充電器”戦略

 急成長するタイのEV市場に、日本のベンチャー企業ジゴワッツが自社開発のEV充電器を初導入。機械式駐車場との連携というユニークな展開が注目を集めています。この記事では、EV充電インフラの最新動向とともに、ジゴワッツのグローバル戦略の裏側を深掘りします。

文:ベストカーWeb編集部/画像:PRTimes

【画像ギャラリー】EV充電インフラが変わる! タイに挑むジゴワッツの“機械式駐車場×充電器”戦略(1枚)画像ギャラリー

タイ市場に“日本製EV充電器”初上陸!その意味と可能性

 電動化の波がアジア全域で急速に広がる中、タイ市場における電気自動車(EV)の存在感が増しています。2024年には、同国の乗用車販売におけるEVのシェアは13%にまで成長。こうした動きを受け、EVインフラ整備が急務となっています。

 そこに名乗りを上げたのが、日本のEV充電器メーカー「ジゴワッツ」です。2025年5月、同社はタイの駐車設備メーカー「G-PARK社」が手がける機械式駐車場に、自社製Mode3 EV充電器(最大出力7.5kW)を5台設置。これは、日本製EV充電器が同国の機械式駐車場に導入される初の事例です。※2025年6月時点、同社調べ

G-PARK社のロゴを表示したMode3 EV充電器
G-PARK社のロゴを表示したMode3 EV充電器

 このプロジェクトで注目すべきは、「機械式駐車場×EV充電」という新たな活用モデルです。都市部での駐車スペース不足が深刻なタイでは、立体式や機械式の駐車場が多く、そこに充電器を組み込むことで利便性が一気に高まります。

ジゴワッツとは?独自技術でEV社会を支える日本発スタートアップ

 ジゴワッツは東京都中央区に本社を構えるEV充電器メーカー。特徴は、“日本最小クラス”のコンパクトEV充電器「Ella」や、業界で唯一JARI認証(日本自動車研究所認証センター)を取得した産業用モデルなど、高品質・高信頼の製品開発力にあります。

 また、ハードウェアだけでなく、ソフトウェアにも強みを持ち、EV充電サービス「PIYO CHARGE」や他社向けのシステム開発など、プラットフォーム全体を提供できる数少ない企業です。つまり、ジゴワッツのビジネスモデルは、「充電器を売って終わり」ではなく、「設置後の運用・サービスまでトータルサポートする」点に真価があります。

海外展開を加速、目指すはグローバル15万台!

 ジゴワッツは、2025年からベトナムやインドなどアジア各国への展開をスタート。今回のタイ進出を皮切りに、2030年までに世界で15万台のEV充電器の販売・設置を目指すとしています。

 これは、単なる海外展開ではなく、「日本製技術がアジアのEVインフラを支える」という新しい流れを象徴する動きとも言えます。特にASEAN諸国では、中国・欧州系の充電規格や製品が主流になりつつある中で、日本企業の信頼性や安全性、きめ細やかなサービスが差別化要因になり得るのです。

 ジゴワッツは今後も、アジアを中心にパートナー企業との連携を強化しながら、機械式駐車場や集合住宅、商業施設など多様なニーズに対応するソリューション提供を進める方針です。

まとめ

 都市部の課題を逆手に取った「機械式駐車場×EV充電」の新モデルは、まさにジゴワッツらしい着眼点。今後のASEAN展開にも期待が集まります。EV時代のインフラを支える日本企業の挑戦から目が離せません。

PR:かんたん5分! 自動車保険を今すぐ見積もり ≫

新車不足で人気沸騰! 欲しい車を中古車でさがす ≫

最新号

2026年に登場するクルマたち!「レストモッド」の世界へようこそ『ベストカー1.26号発売!』

2026年に登場するクルマたち!「レストモッド」の世界へようこそ『ベストカー1.26号発売!』

ベストカー1.26号 価格650円 (税込み)  カレンダーも残りあとわずか。今号が202…