ベントレーが発表した最新コンセプトカー「EXP 15」は、ブランド初の完全電動モデルに向けた未来のビジョンを具現化した一台。1930年の名車「スピード シックス」に着想を得つつ、先進デザインと快適性を融合した3シート・3ドア構成の注目モデルだ。その魅力と意味をベストカーWebが徹底解説!
文:ベストカーWeb編集部/画像:PRTimes
【画像ギャラリー】ベントレー初の完全電動へ! 未来と伝統が融合した注目のEXP 15とは(29枚)画像ギャラリーベントレーの電動未来を示す「EXP 15」とは何者か?
2025年7月8日、ベントレーは新設のデザインスタジオで最新コンセプトカー「EXP 15」を世界初公開した。販売目的ではないフルサイズモデルながら、2026年に登場予定の同社初の完全電動モデルに向けた「デザインの指針」として極めて重要な一台だ。
伝統と未来が交錯するスタイリング
EXP 15のエクステリアは、1930年製「スピード シックス ガーニー ナッティング クーペ」のオマージュであり、「ブルートレイン レース」で知られる逸話とも深く結びついている。象徴的な直立グリル、ロングノーズのボンネット、そして力強いリアフェンダーなど、往年のグランドツアラーのエレガンスを現代的に再解釈している。
新たに導入された「アップライト エレガンス」「レスティング ビースト」「プレスティージャス シールド」など5つの外装デザイン原則は、ベントレーらしさを維持しつつ、EV時代にふさわしい佇まいを実現。特に、液体金属のような質感を持つ塗装「パラス ゴールド」は、先進性と上質さを両立する。
さらに、LEDライトを駆使したダイヤモンドパターンの光演出やアクティブエアロディフューザーなど、空力と視覚美が見事に融合。まさに「動く彫刻」と呼ぶにふさわしい。
斬新すぎる「3シート・3ドア」レイアウト
インテリア最大のトピックは、従来の4〜5シート構成を覆す「3シートレイアウト」。運転席と、助手席がリクライニング可能な1座席、さらにラグジュアリーな1人用リアシートが用意されるこの構成は、まさにベントレー流のプレミアム・パーソナルモビリティだ。
助手席は左右上下に自在に可動し、回転やスライドによって「コ・パイロットモード」「リラックスモード」などシーンに応じた使い分けが可能。床下にはペットや手荷物用の収納スペースを備え、使い勝手にも配慮されている。
リアハッチには、テールゲートを開けると展開する2座のパーティーシートや冷蔵庫を完備。まさに「停車しても楽しめるベントレー」を具現化している。
素材とテクノロジーがシームレスに融合
キャビン内では、物理スイッチとデジタルインターフェースが融合した「マジカル フュージョン」思想が貫かれる。デジタルディスプレイが不要なときには美しい木目パネルに変化するなど、感性に訴える設計が随所に光る。
素材もまた見どころのひとつ。王室御用達の英国伝統工房によるシルクやウール、アクリル クチュールなど、サステナブルかつ高級感あふれる素材が惜しげもなく投入されており、単なる「未来のクルマ」ではなく、「未来のクラフツマンシップ空間」と呼べる仕上がりだ。
EXP 15は、ベントレーが誇るクラフツマンシップと、次世代モビリティへの挑戦を見事に融合させた一台。電動化が進む中で「ラグジュアリーとは何か」を改めて問い直す、ベントレーらしい提案だ。2026年に登場する市販モデルのデザイン的先駆けとしても要注目!































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