新井大輝選手の欧州武者修行第5弾! チェコに無事到着していよいよ決戦が近づいてまいりました! 今回はテスト&レッキ編! 「世界一難しいターマック」にW大輝が脳みそフル回転で挑んでいくぞ!
文/写真:新井大輝
【画像ギャラリー】ドライバーもコドラもオーバーヒート!? いよいよ本番間近! 世界一危険で難しいラリーに日本から殴り込み!(8枚)画像ギャラリーいつものR5より新しいマシンで戦うぞ!
朝6時からZlinでサービスパーク設営とテスト準備が始まりました。今回レンタルするシュコダ R5と面会し、仕様や装備を確認することに。
私が全日本で乗っているのは世界最古の運用されているシュコダ R5ですが今回はそれよりも遥かに新しい個体になります。と言っても2017年製ですけど。
今回チームはBrynda Racingでチェコ国内では大所帯なレーシングチームで僕のマシン以外にもR5を3台とRSを1台持っていたりします。チェコの国内の知り合いに聞きまくり一番コストパフォーマンスが良い良心的なチームとして紹介していただきました。
マシンは旧型だけど去年のWRC JAPANでは戦えたから大丈夫だろとこの時までは思っていましたが、すぐに最新のRally2との差を痛いほど感じるテストになるだろうとはこの時は思いもしませんでした。
レンタル車両ならではの厳しさも……
いざテストがスタートし、ステージ距離はおよそ3km。イベントのオフィシャルテストということもあり、そのうち2kmが凹凸の激しいチェコ特有のバンピー路面になります。
今回はチームからレンタルということもあり、請求が走行距離1キロ当たりの計算なのでどうしてもコストが掛かってしまいます。テストをしっかりできる予算は集めることが出来なかったので、テストは15kmだけに決めました。
自分のマシンなら気にしないで納得いくまでテストできるのですが、レンタルだとそうはいきませんし、使えるセットアップの種類も持っているスペアパーツで限られてきてしまいます。結局、今回はデフも使いたい物を所有しておらず、レンタル車両ならではのセッティングの厳しさを知ることができました。
最新のクルマに勝つのはなかなかキビシイ……!
実際に走ってみると200km/hで踏み抜いていくチェコの凹凸の激しい路面が、”世界一難しいターマック”と呼ばれている理由が良く分かった気がします。
幸い今回同じチームから最新のシュコダRSを乗っているチームメイトがいたので、折角なら乗ってみなよと言われ乗ってみることに。悲しいことにスタートして2秒も掛からず「このマシンにはどう頑張っても勝てない」と思ってしまいました。
エンジンパワーは勿論なのですが、一番の進化は足回りです。R5では跳ねて進めないところでも最新のRally2なら物ともせずに跳ねずに安心してマシンを前に進めることができます。
思考回路はショート寸前!? これは頭を使うコースだ
実際にテスト後に本番コースのレッキ(コース下見)を2日間行いましたが、表現できない起伏や道の形状が多くて全てをペースノートに入れると脳ミソが処理落ちしそうになります。笑
加えてシケインやインカットできないように鉄のポールが道の脇に埋め込まれていたりするので、コドライバーはロードブックと睨めっこしながら常に対応しないといけないのですが、何個かシケインやジャンクションを見落としたりとコドラにとっても試されるラリーでした。
コドラはタスクの多さにオーバーヒートして鼻血が出ていました(初めて脳がオーバーヒートして鼻血出してる人に遭遇しました。笑)。
それだけチェコのステージがドライバーコドライバーともに難しいということがレッキからでも分かると思います。
既にこの段階でとんでもない挑戦をしてしまったのではないかと冷静になって考えてみましたが、難しいからこそ挑戦する意義があると自分を奮い立たせました!!












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