クルマが2台、3台と増えてくると、自動車保険の入り方も少しややこしくなってくる。「複数所有新規」と「ミニフリート」も、そのあたりでよく出てくる言葉だ。どちらも複数台持ちに関わる仕組みだが、同じように見えて役割はかなり違う。保険料だけで決める前に、その差をすっきり整理しておきたい。
文:佐々木 亘/画像:Adobe Stock、ベストカーWeb編集部
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一家にクルマが複数台あるという人が増えている中で、複数所有新規やミニフリートという言葉を耳にすることがあります。どちらも複数台のクルマを持つ人に関係する制度ですが、内容を正確に理解している人は意外と少ないのではないでしょうか。
「2台目は安くなると聞いた」「ミニフリートにするとお得らしい」といった断片的な情報だけで判断されているケースをよく見かけますが、この2つは似ているようで仕組みが大きく異なり、状況によって向き・不向きも変わります。
今回は、複数所有新規とミニフリートの違いを整理しながら、賢い自動車保険の加入方法について一緒に考えていきましょう。
複数所有新規とミニフリートの違いは「制度」と「契約」
複数所有新規とは、すでに自動車保険に加入している人が新たに車を契約する際、通常より有利な等級でスタートできる制度です。
一般的に自動車保険の新規契約は6等級から始まりますが、条件を満たすと7等級から契約できます。既存契約が11等級以上であることや、同居の親族が所有する車であることなどが主な条件です。たとえば、親が長年無事故で保険を継続していて、同居の子どもが車を購入するようなケースではこの制度が適用されます。
一方、ミニフリートは複数台のクルマの保険契約をまとめて管理する契約形態です。保険会社によって条件は異なりますが、2台以上で利用できる場合もあり、その際は引き落とし口座や満期日を揃えるなど契約管理を統一する必要があります。
つまり、複数所有新規は2台目の契約を少し有利にスタートできる制度であり、ミニフリートは複数台の契約をまとめて管理する仕組み。似ているように見える言葉ですが、その役割は異なっているのです。
【画像ギャラリー】家族でそれぞれWRX S4にステップワゴン、CX-60…… それともシビックやZ、スポーツカーだらけの家も夢じゃない!? 複数所有するなら保険をうまく活用!(9枚)画像ギャラリー複数所有新規とミニフリートは併用できる
この2つの仕組みは性質が違うため、併用することも可能です。
例えば、1台目が20等級の契約を持っている場合、2台目は複数所有新規を利用して7等級からスタートできます。通常の純新規契約は6等級(割引率約19%)から始まりますが、複数所有新規では7等級(約30%割引)からスタートできるため、保険料面ではおよそ10%程度有利になるのが一般的です。そのうえで、条件を満たせば2台の契約をミニフリートとしてまとめることも可能になります。
ただし、注意点もあります。ミニフリート契約では、保険会社によって満期日や引き落とし口座を統一することが条件です。
親が契約者で子どもに車を使わせている家庭では、「保険料は自分で払ってほしい」と考えるケースもあります。しかし、ミニフリートでは支払いをまとめることになるため、こうした場合には契約管理がしづらくなるかもしれません。さらに、将来的に子どもが独立して別居する可能性がある場合も、契約を分けておいた方が柔軟に対応できます。
もっとも、2台ミニフリートでもメリットはあるのです。保険会社によって違いはありますが、一般契約では保険料を月払いにすると分割割増(約5%)となります。一方、ミニフリート契約では分割割増がかからない場合もあり、支払い方法によっては保険料面でお得と言えるでしょう。












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