マツダは販売面で苦労しているといわれているが、いまや車業界のトレンドであるSUVは堅調に売れている。新型CX-30はなかなかの人気だし、既に認知されているCX-5、そして3列シートのCX-8が着実に売れているのだ。
CX-8は2019年に2万3271台(月販平均約2000台弱)を販売。今年に入っても同じような販売ペースを推移している。これはLクラスSUVとしてはかなりの数だといえる。
そこでどこにそんな魅力があるのか? 詳しくし教えて!! という要望に応え、松田秀士氏が自らの経験をもとにレクチャーする。
文:松田秀士/写真:MAZDA
【画像ギャラリー】月販平均約2000台を販売する人気LクラスSUVのマツダCX-8の細部に迫る!!
CX-8の魅力を検証する!!
実は筆者・松田秀士、この1月から連続3カ月CX-8に乗っていました。はい、広報車を長期借用したのです。
冬、ボクはスキーに行きます。我々の仕事は土日も関係なく、明後日空いていません? などとドタ依頼も多く大変なのですが、平日にポッカリお休み(しょっちゅう?)というのがある。
で、急に思い立ち一人でスキーに出かける、ということがよくあるのだ。そんな時、四駆でスタッドレスタイヤを履いたSUVがあるととても重宝する。そんなわけでCX-8を借りてみた。お借りしたのはディーゼルの4WD仕様だ。
ボクが大好きなスキー場は長野県にある白樺高原国際スキー場。都内からは片道約2時間半の距離。160cmのカービングスキー板はリアシートを畳めばたすき状に置くことでそのままラゲッジスペースに納まるし、2列目シートの片方の背を倒せば縦に置くことも可能。
この場合、2列目シートに2名乗車+リアシートに1名と、助手席と運転手合わせて5名で移動が可能だ。CX-8のディーゼルは3列シートだから使い勝手に合わせて乗車できるのがすばらしい。
高速走行で抜群の安定感
高速道路を移動して感じるのは室内静粛性の高いこと。究極に静かというほどではないけれども、耳障りでなく、運転席の声が3列目までしっかり通るように人の声の周波数に干渉するノイズを徹底的に消したのだという。
ノイズが少なければ長距離移動でも疲労感が少なく快適。また好きな音楽を聴くのにもオーディオの性能がより生きてくる。
サスペンションのフィーリングはソフト系。それでもレーンチェンジをした時のロールの速さや復元性も速く、不安を感じることもない。
高速走行だと路面の凸凹や継ぎ目を通過する時の入力が速いけれども瞬間的に強い。こういう状況はサスペンションのストローク性よりもサスペンションブッシュやサブフレームそしてボディーの共振が原因で不快感が生まれるもの。
実はCX-8は北米仕様のCX-9のプラットフォームを採用している。CX-9は北米で人気のラージサイズSUVだ。つまり格下のCX-5をベースとしていない。
サスペンションアームもCX-9のモノをリサイズして装着しているのだ。つまりワンランク上のクォリティがCX-8にはあるのだ。
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