ハイブリッド車はガソリン車よりエンジンオイルが早く劣化するってほんと!? 長持ちさせたいならやるべき予防策とは

これから暑くなってくると起きるハイブリッド車のトラブルとは

暑くなってくるとハイブリッド車に起きるトラブルはどんなものがあるのだろうか?(写真AC)
暑くなってくるとハイブリッド車に起きるトラブルはどんなものがあるのだろうか?(写真AC)

 ハイブリッド車のモーターを制御するインバーターは高温になるため、専用の冷却システム(ウォーターポンプ+冷却ファン)で冷却されている。しかし真夏の猛暑や渋滞で冷却効率が落ちると、冷却水の温度が上昇し、インバーターがオーバーヒートすることがある。

 症状としては、警告灯の点灯(ハイブリッドシステム異常)、急な出力制限、最悪の場合はエンジンやモーターが停止し走行不能となる。特に冷却水(LLC)が劣化していたり、電動ウォーターポンプが弱っているとリスクは大きい。インバーター用の電動ウォーターポンプが高温で作動不良を起こすと、冷却不良によりHVシステムがダウンすることもあるため、特に注意が必要だ。

 またハイブリッド車の高電圧バッテリーは、適正温度を保つために冷却ファンで冷やされているが、高温環境下では温度管理が追いつかず、電池性能が低下する。「熱ダレ」と呼ばれる現象が起きると、バッテリーの出力が制限され、モーターアシストが効きにくくなり、加速が鈍くなることがある。

 バッテリーが劣化してくると、状況によってはエアコン性能に影響が出る場合がある。ハイブリッド車のエアコンはモーター駆動式のコンプレッサーを使用するため、エアコンに負荷がかかると電力消費が増え、バッテリーの負担も増すことがある。また、コンプレッサーオイルが劣化していると、冷えが悪くなったり、異音が発生する可能性もある。

 夏に特に多いものとしては、補機バッテリー(12V)の劣化による始動不能が挙げられる。猛暑で車内温度が上がると、補機バッテリーも過酷な環境に晒される。すでに劣化している場合、気温の影響で電圧が下がり、クルマが起動できなくなるトラブルが起こることがある。

 以上のような事態を防ぐためには、予防策を行うことが必須だ。もし乗っているハイブリッド車に不安を感じたら、以下の予防策を実施してほしい。

■ハイブリッド車を長持ちさせる予防策
・冷却水の交換時期を守る(5年または10万km)
・バッテリーファンや通気口を清掃する
・エアコンの冷えが悪いと感じたら点検する
・補機バッテリーは3〜5年で交換を検討する
・長距離ドライブ前にはHVシステムの点検を行う

ハイブリッド車のバッテリーがあがったら、してはいけないこと

現行プリウスの補器用バッテリー(右上)の充電方法。赤色のブースターケーブルを自車の救援用A端子につなぎ、もう一方の端を救援車のバッテリーの+端子Bにつなぐ。その後黒色のブースターケーブルを救援車のバッテリーの-端子Cにつなぎ、もう一方の端を金属部Dにつなぐ
現行プリウスの補器用バッテリー(右上)の充電方法。赤色のブースターケーブルを自車の救援用A端子につなぎ、もう一方の端を救援車のバッテリーの+端子Bにつなぐ。その後黒色のブースターケーブルを救援車のバッテリーの-端子Cにつなぎ、もう一方の端を金属部Dにつなぐ

 ハイブリッド車も、補機バッテリーが上がった場合、ガソリン車と同様にブースターケーブルやジャンプスターターで対応できる。

 ここで注意しなければいけないのは、ハイブリッド車はガソリン車からバッテリー上がりを救援(充電)されることはできても、バッテリー上がりのクルマを救援することはできない点だ。

ハイブリッド車はガソリン車からバッテリー上がりを救援(充電)されることはできても、バッテリー上がりのクルマを救援することはできない(写真AC)
ハイブリッド車はガソリン車からバッテリー上がりを救援(充電)されることはできても、バッテリー上がりのクルマを救援することはできない(写真AC)

 ほかのガソリン車のバッテリー上がりを救援すると、充電によってガソリン車のスターターが駆動することで過電流が流れ、ハイブリッド車側の保護回路が作動したり、電源系統が故障する可能性がある。もちろん、ハイブリッド車同士の救援も厳禁だ。

 もう一点注意しなければいけないのは、補機バッテリーはガソリン車と同じ鉛電池ではあるものの、専用バッテリーが使われており、通常のガソリン車のバッテリーとの互換性がないことだ。

 鉛バッテリーは、充電中に化学反応によって少量ながら水素が発生する。そのため、水素が充満しないように補機バッテリーには水素ガスを車外に放出するための特別なホースが装着されている。ハイブリッド車にガソリン車用のバッテリーを使うのは危険なため、メーカー純正バッテリーを使用したい。

 ちなみに30系プリウス(2009年~2015年)の駆動用バッテリー交換の目安は、一般的に走行距離15万km前後、または使用年数10年以上。交換工賃込みで約18万~20万円となる。補機バッテリーの寿命は4~5年だ。

 現行プリウスの場合は、新車購入後5年間または走行距離10万kmまでに駆動用バッテリーが寿命を迎えた場合、無償で交換してもらえる。

例え自分で行わなくても補機バッテリーは日頃からチェックする習慣をつけたい
例え自分で行わなくても補機バッテリーは日頃からチェックする習慣をつけたい

 有料の場合は、現行プリウスの駆動用バッテリーの価格は約15万円(リビルト品は10万円程度)、工賃込みでは20万円程度かかる。余談だが日産リーフの場合、メーカー保証を過ぎたバッテリー交換費用は、新品バッテリーで24kWh=65万円、30kWh=80万円、40kWh=82万円ほどかかる。

 故障の予兆としては、メーターパネルに「充電不足」のメッセージが表示されたり、「READY」インジケーターが点灯しなくなったり、ハイブリッドシステムが起動しにくくなることが挙げられる。

 また、電装品(ヘッドライト、パワーウィンドウなど)の動作が遅くなる、バッテリー液の減りが早くなるなどの兆候も現れることがある。

 いずれにしても、新車から5年以上経ったハイブリッド車を長持ちさせたいなら、ディーラーや整備工場でしっかりメンテナンスを行いたい。

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