もし、欧州式だったのなら……
もちろんケースバイケース。欧州スタイルがベストであるとは限らない。そこに突っ込めば車両が横転するリスクは大きくなるに違いない。しかし衝撃の大きさが大幅に緩和されるし、少なくとも「串刺し!」は避けられるのである。
関越自動車道で事故後の修復作業で、ガードレールはまた元の状態(日本スタイル)に戻されている。この事故を機に、欧州スタイルへの改善が検討されたかどうかは定かではないが、それを望む声があちこちで挙げられたことは確認済みの事実である。事故は本当に不幸な出来ごとだが、そこには社会に対する何かしらの「警鐘」が含まれている。
あらゆる方面、あらゆる立場の人たちが、それぞれに安全性を追求する。そんな意識を持つことがとても重要。ガードレール設置様式の改善もそのひとつ。悲惨な事故を再び起こさないために、社会全体でそんな気運を高める努力をしていくことが大切なのである。
今回の事故には、そこに至るまでの多くの問題点が指摘されている。逮捕された運転者は免許資格的には合法だ。
バスとして人を乗せるなら二種免許はやはり必須では?
大きな車両を運転する資格としての正当性は納得できる。しかしあくまで私見ながら乗客を乗せて運行するには、二種免許の所持が必要とすべきだと考えている。なぜなら、乗客の安全や快適性に配慮することができるスキルを持ち合わせないと、二種免許は交付されないからである。
つまり貨物の車両搬送(運転)は一種免許でも問題はない。しかし多くの乗員の命を預かる以上は、それに相応しい資格条件を満たすべきではないかと思うのだ。
さらに白ナンバーのレンタカーという点、たらい回しのように運転を依頼されたという点など、バスを運行させる条件がまったくと言っていいほど満たされていない。続く報道からは、この運転者は下肢が不調だったという情報も入った。
バスの運行に際しては仕業前に点呼が営業所内の決められた場所で行われ、健康状態、精神状態、きちんと睡眠が取れているかといったことを、運行管理者と運転者が面談によって確認しあうことが義務付けられているが、どうやらこんな基本的なことも行われていなかったと思われる。
【画像ギャラリー】再発防止にはなにが必要? ガードレール設置様式や視覚から考える移動の安全(6枚)画像ギャラリーシートベルトの着用は飛行機並に徹底してほしい
そしてもうひとつ。バス乗車時にもシートベルト着用を徹底すること。今回の不幸な死亡案件(編集部注:事故要因は現在も調査中)でも、シートベルトによって回避された可能性は大いにあると考えられる。
バスには、観光高速用の大型ハイデッカーであっても、最前席のみが3点式(法令義務)以後の列は2点式のシートベルトとなっている。「路線バスにはシートベルトは無いじゃないか」という無意味な突っ込みをする輩のあると思われるが、乗り物としての特性を考えていただきたい。
ここで言いたいのは、バスに乗車したら自己の安全を確保するため、法令によって装備されている場合はシートベルトを必ず装着すること!! 本来なら3点義務にしていただきたいところだが、2点式で妥協せざるを得ない業界の諸事情があるのも事実。
バスのシートベルト装着は本来義務であり、乗用車や航空機に乗ったときと同じように、心がけていただきたい。
このたびの不幸な事故の問題点のひとつでもあり、個々のそんな意識改革も社会の交通安全環境を育む原動力になるのである。
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