2020年5月15日、タイ日産が現地仕様を発表したことで、ついにその姿が明らかとなった、新型コンパクトクロスオーバーSUV「日産キックス」。
新しいフロントフェイスにe-POWERを搭載し、新たに14の先進安全技術を採用。日本でも6月以降に導入される計画であり、日本市場での活躍が大いに期待できる一台だ。
もともと日産には、「ジューク」というコンパクトSUVがあった。昨年の9月に欧州市場で2代目ジュークがデビューしたが日本国内には投入されず、ジュークは日本市場からは撤退となってしまった。
新型ジュークと新型キックス、どちらも日本市場にもぴったりな、コンパクトクロスオーバーSUVであるが、なぜ日産は、2代目ジュークではなく、キックスを日本導入することにしたのだろうか。
文、表:吉川賢一
写真:日産、トヨタ/動画:日産タイ公式チャンネル
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2代目ジューク、新型キックスはどういったクルマか?
2代目ジュークの全体的な印象は、初代譲りの丸型ライトなど、基本的には初代ジュークのキープコンセプトではあるが、ボディサイドのキャラクターデザインや大きなVモーショングリル、シャープなテールランプなど、ずいぶんと洗練された印象を受ける。
「普通にカッコ良い」というのが、筆者の印象だ。エンジンは最大出力117ps、最大トルク200 Nmを発生する1.0リットル直列3気筒ガソリンターボエンジンのみ。
トランスミッションは7速DCTもしくは6速MTとなる。空気圧モニタリングシステムや6つのエアバッグも備え、ボリュームのあるフロントシートには、ヘッドレストの左右にBOSE製スピーカーが装備されており、ドライバーを包み込むような極上のサウンドを提供する。
また、APPLE CARPLAYとANDRIOD AUTOに対応したナビゲーションシステムを採用している。
一方の新型キックスであるが、今回の日本導入に合わせて、かなりブラッシュアップされている。2016年から販売されている現行のキックスに対し、ヘッドライトを大型化し、グリル周りの主張を強め、シャープなフロントマスクへと変わる。
ボディサイズは全長4295×全幅1760×全高1585mm。トヨタC-HRや、ホンダヴェゼルと比べてみても小さく、日本人がコンパクトSUVとみなせるサイズに、ぴたりと当てはまっている。
また、搭載されるパワートレインはe-POWERで、モーター出力や制御の向上、アイドリング時のエンジン騒音低減、ワンペダル操作でのスムーズな走行性など大幅に改良が施されている。日本市場向けには当然、プロパイロットや各種の先進安全装備も搭載されるだろう。
なお、今回はe-POWERのFFのみだが、4WDや1.5LのNAガソリン、1.6Lターボを遅れて追加される、というのが有力情報だ。
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