トヨタ・ランドクルーザー70に専用設計されたエアコンフィルター「MLITFILTER S-LC70」が2026年9月末に発売される。中東からの問い合わせをきっかけに開発が始まり、約5か月・8,000kmの実走検証まで実施。ランクル70の車内環境を考えるうえで気になる、その中身を見ていこう。
文:ベストカーWeb編集部/画像:PRTimes
【画像ギャラリー】ランドクルーザー70専用フィルター登場! 8000km検証の中身(6枚)画像ギャラリー砂塵の声から始まったランクル70専用フィルター
ランドクルーザー70といえば、悪路や過酷な環境をものともしない本格4WDだ。そんなタフなクルマの快適性を、意外なパーツから見直す製品が登場する。
それがエムリットの「MLITFILTER S-LC70」。ランドクルーザー70専用のエアコンフィルターで、2026年9月末から販売が始まる予定だ。
開発のきっかけは、なんとUAE(アラブ首長国連邦)の現地販売店から寄せられた問い合わせだった。
中東の砂塵をきっかけに、日本仕様も実車で検証
2年前、UAEの販売店からランドクルーザー70用エアコンフィルターについて問い合わせがあり、砂塵の多い中東では標準装備のメッシュ状フィルターでは十分に対応できないという声が寄せられたという。
調査を進めると、日本国内向けのランドクルーザー70にも同様のメッシュ状フィルターが採用されていることが判明。そこでエムリットは専用品の開発に着手した。ポイントは、単に既存製品を加工して終わりではないことだ。
専用品を開発するため、昨年秋に開発用のランドクルーザー70を新車で注文。今春の納車直後から製品開発をスタートし、約5か月で8000kmを実走した。しかも走行中は、ほとんどの時間を外気導入モードで使用。試作品を実車に装着して確認する作業を繰り返しながら量産化を進めたという。
さらにランドクルーザー70のオーナーコミュニティにも参加し、実際の使用環境やニーズについてユーザーから意見を集めた。
こうした開発方法は、フィルターという普段はあまり目立たない部品だからこそ興味深い。カタログ上の性能値だけでなく、「実際にランクル70で使ったらどうなのか」という部分に踏み込んでいるからだ。
そして今回、エムリットが着目したのは、細かなホコリや花粉への対応だけではない。窓ガラスの内側や車室内がどのように汚れるのかという、日常使用で感じやすい部分にも注目している。
開発車両では、約8000kmの走行期間中、窓ガラスの内側を念入りに清掃したのは一度だけだったという。
ただし、ここは注意しておきたい。これはあくまで今回の開発車両での結果であり、使用環境や清掃習慣によって状況は変わる。メーカー自身も、この結果だけでほかの車両と比較して「汚れにくい」と証明できるものではないとしている。
つまり、「8000km走ったから絶対に窓が汚れない」という話ではない。むしろ、数値だけでは評価しにくい車内環境の変化を、実車で確認しながら製品化した点に、この製品の特徴があるといえる。
標準装備のメッシュ状フィルターとS-LC70を並べると、構造にも違いがある。S-LC70はフィルター部分とフード部分が別体となっている。
製品価格は7700円(税込)。対応車種は、2023年10月からの再再販モデル「GDJ76」と、2014~2015年の再販モデル「GRJ76/79」だ。販売開始は2026年9月末の予定で、Amazon、楽天、Yahoo!(クレールオンライン)で展開する。
さらに初回製造ロットは国内向けとし、2026年末から2027年にかけて豪州、中東、南アフリカ向けにも順次展開する計画だという。ランクル70は世界各地で使われるモデルだけに、中東から届いた声が日本向け製品の開発につながり、今度は海外へ展開されていくという流れも興味深い。
エムリットでは現在、開発に使用したランドクルーザー70を公開し、来社したオーナーへの製品装着も実施している。製品を売って終わりではなく、実際のユーザーと意見を交わしながら次の製品開発につなげる姿勢も特徴的だ。
ランドクルーザー70専用「FORCE 70 series」として、エアコンフィルター以外の室内快適装備も開発・販売しているという。
ランクル70の魅力は、悪路を走破できるタフさだけではない。長く付き合うクルマだからこそ、普段の車内環境を少しずつ快適にしていくという楽しみ方もある。








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