夏を乗り切り、ようやく涼しくなってきたこの季節。実は今こそ注意したいのが、愛車のバッテリー上がりだ。夏場のエアコン使用などで負担がかかったバッテリーは、秋から冬にかけて突然寿命を迎えることがある。特に交換から2年以上経過しているクルマは要注意! 突然のトラブルを防ぐため、バッテリーの寿命を見極める方法と対処法を解説していこう。
文:ベストカーWeb編集部/写真:Adobe Stock(トビラ画像=tarou230@Adobe Stock)
バッテリーが上がる前兆を見逃すな!
朝、出かけようとエンジンをかけたら「キュルキュル……」と頼りない音がするだけで、エンジンがかからない。昨日まで普通に走っていたのに、なぜ!? そんな突然のバッテリー上がりを経験した人も多いのではないだろうか。
実は夏の猛暑を乗り切ったバッテリーは、秋から冬にかけて注意が必要なのだ。
夏場はエアコンの使用頻度が高く、電装品の消費電力も増える。さらに高温環境はバッテリー内部の劣化を促進する要因にもなる。特に渋滞や短距離走行を繰り返すクルマは、消費した電力を十分に充電できず、バッテリーへの負担が大きくなりやすい。
そして冬になると、気温の低下によってバッテリー内部の化学反応が鈍くなり、電気を取り出す能力が低下する。つまり夏の疲れを引きずったまま冬を迎えると、ある日突然エンジンがかからなくなる可能性があるのだ。
では、バッテリーの寿命はどのくらいなのか?
JAFによると、一般的なガソリン車のバッテリー寿命は2~5年が目安。アイドリングストップ車の場合は2~3年とされている。ただし、使用環境によって寿命は大きく変わるため、2年を過ぎたら点検を意識したい。
特に週末しか乗らないクルマや、近所のスーパーへの買い物など、短距離走行が中心のクルマは要注意だ。
バッテリーが寿命を迎える前兆として、次のような症状が挙げられる。
・エンジン始動時のセルモーターの回転が弱くなった
・以前よりエンジンのかかりが悪くなった
・ヘッドライトの明るさがエンジン回転数によって変化する
・パワーウインドーの動きが遅くなった
・アイドリングストップ機能が以前より作動しなくなった
・バッテリー端子に白い粉状の腐食物が付着している
・バッテリー本体が膨らんでいる
こうした症状が出たら、バッテリーの劣化を疑いたい。ただし、これらの症状が必ずしもバッテリーだけに起因するとは限らない。
さらに厄介なのが、最近のバッテリーは寿命の直前まで比較的正常に機能し、目立った前兆がないまま突然始動できなくなるケースもあることだ。
だからこそ「昨日まで元気だったから大丈夫」という考えは禁物。2年以上使用しているバッテリーは、秋のうちに状態を確認しておきたい。
もしもバッテリーが上がってしまったら
では、実際にバッテリーが上がってしまったらどうすればいいのか? まずは慌てず、エンジンが始動しない原因を確認することが大切だ。
セルモーターが回らない、メーターの表示が暗い、キーレスエントリーが反応しないといった症状は、バッテリー上がりの可能性がある。
ただし、スマートキーの電池切れやスターター系統の故障など、別の原因も考えられる。
バッテリー上がりであれば、救援車とブースターケーブルを使ったジャンプスタート、あるいは携帯型ジャンプスターターによってエンジンを始動できる場合がある。
一般的な12Vのガソリン車で、救援車を使用する場合の基本的な接続手順は以下のとおりだ。
1:両車のエンジンと電装品を停止する
2:バッテリーが上がったクルマのプラス端子に赤いケーブルを接続する
3:救援車のプラス端子に赤いケーブルの反対側を接続する
4:救援車のマイナス端子に黒いケーブルを接続する
5:黒いケーブルの反対側を、バッテリーが上がったクルマの指定されたアースポイントに接続する6:救援車のエンジンを始動し、その後バッテリーが上がったクルマのエンジンを始動する
7:エンジン始動後は、接続したときと逆の順序でケーブルを取り外す
ただし、これは一般的な手順であり、車種によって接続方法や救援の可否が異なる。特にハイブリッド車やEV、輸入車などは注意が必要だ。必ず車両の取扱説明書に従ってほしい。
また、ハイブリッド車は一般的に他車への救援車として使用できない。誤った接続は電装系の故障につながる危険がある。
作業に自信がなければ、無理をせずJAFや自動車保険に付帯するロードサービスを利用するのが確実だ。
そして忘れてはいけないのが、ジャンプスタートでエンジンがかかったからといって、バッテリーが完全に復活したわけではないということ。
単なる電力不足なら走行によって充電される可能性はあるが、寿命を迎えたバッテリーは充電しても本来の性能には戻らない。再びエンジンを停止した途端、始動できなくなることもある。
応急始動できた場合も、できるだけ早く整備工場などで点検してもらおう。



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