ポルシェのSUVは古くても迫力満点 100万円以下のカイエンは買っても大丈夫か?

初代カイエンは2010年まで販売された

 そして、2006年12月にマイナーチェンジを行い、内外装の変更に加えて搭載するパワートレインの変更が行われた。

 ベーシックグレードのカイエンは最高出力290psを発生する3.6L、 V型6気筒DOHCエンジンに変更され、ミッションは6速ATのみとなった。

2006年にマイチェンを受けてヘッドらインプ、バンパーのデザインが変更され、マイチェン前よりもスポーティなイメージとなった
2006年にマイチェンを受けてヘッドらインプ、バンパーのデザインが変更され、マイチェン前よりもスポーティなイメージとなった

 カイエンSは排気量が4.8Lに拡大、同時に燃料噴射システムの直噴化、バリオカム・プラスの採用などにより最高出力385psまで向上。こちらもミッションは6速ATのみとなっている。

 そして、最上級グレードのカイエンターボは最高出力500psを発生する4.8L、 V型8気筒ツインターボ+6速ATへと変更され、よりダイナミックな走行性能を発揮した。

 2007年8月の一部改良でカイエンとカイエンSに6速MT車が再設定され、さらにカイエンターボとカイエンSの中間グレードとなるカイエンGTSを追加。

Sとターボの間を埋めるGTSはマイチェン後のモデルにのみ設定。カイエンは写真のようにリアゲートの中央にグレードを示すエンブレムが装着される
Sとターボの間を埋めるGTSはマイチェン後のモデルにのみ設定。カイエンは写真のようにリアゲートの中央にグレードを示すエンブレムが装着される

 4.8L V型8気筒エンジンは最高出力405psにアップし、車高の24mmダウン、最終減速比のローギヤード化、さらに同社のスポーツモデルと同じように、電子制御ダンパーシステムとスチール製スプリングが組み合わされているのが特徴だ。

 最終的に初代カイエンのグレード構成は最上級グレードのカイエンターボを筆頭にカイエンGTS、カイエンS、カイエンの4種類となった。それでは最新の初代カイエンの中古車事情を見てみよう。

ポルシェカイエンの最新中古車情報

購入の決め手は履歴がしっかりしていること

【ポルシェカイエンの新車価格(2003年9月時点)】
・カイエン:599万円(6MT)/659万円(6AT)
・カイエンS:800万円(6MT)/860万円(6AT)
・カイエンターボ:1250万円(6AT)

 現在、初代カイエンの中古車の流通台数は約151台で3カ月前のピークだった約178台と比べると減少傾向となっている。流通している中古車の平均走行距離はこの3カ月の間約7.6万kmで横這いとなっている。

 そして平均価格は3カ月前の時点では約147万円だったが、現在は約159万円まで値上がり傾向となっている。現在初代カイエンの中古車の価格帯は約58万〜約630万円と非常に幅が広い。

100万円以下で購入できるカイエンのほとんどは標準グレードとなるが、上級モデルのS、トップグレードのターボも存在している
100万円以下で購入できるカイエンのほとんどは標準グレードとなるが、上級モデルのS、トップグレードのターボも存在している

 300万円以上の高価格帯にはターボ、そしてGTSが連なっている。

 そのいっぽうで100万円以下のプライスを付けている初代カイエンは約30台で、グレードはカイエンSが約10台と最も多く、次いで3.2カイエンが約8台、そしてターボが約6台そして3.6カイエンが約5台となっている。

 走行距離は5.6万〜約18.6万kmで半数以上が10万kmオーバーとなっている。ポルシェで100万円以下というプライスの中古車なのだから、これくらいのことで驚いていては購入できない。

初期モデルはすでに18年が経過しているため古さはあるが、ポルシェらしい機能美溢れるインテリアは満足感が高い
初期モデルはすでに18年が経過しているため古さはあるが、ポルシェらしい機能美溢れるインテリアは満足感が高い

 走行距離が延びているということは、それだけ乗られていたということの証明だ。新車からの整備記録簿でこれまでのメンテンス履歴がしっかりと確認できれば10万km超の走行距離は恐れる必要はない。

 しかも手放す前に前オーナーが様々な消耗品をしっかりと交換しているのであれば、しばらくは大きな出費はないという可能性も高くなる。走行距離が延びているからこそ、これまでの履歴がしっかりとしているかどうかが購入の決め手となるのだ。

カイエンは全長4782×全幅1950×全高1700mmと大型なので、ラゲッジも広く使い勝手に優れている。これこそ911にはない魅力のひとつ
カイエンは全長4782×全幅1950×全高1700mmと大型なので、ラゲッジも広く使い勝手に優れている。これこそ911にはない魅力のひとつ

ポルシェカイエンの最新中古車情報

次ページは : 修理費が車両価格より高くなるケースもある

新車不足で人気沸騰! 欲しい車を中古車でさがす ≫

最新号

新型プレリュード仮想カタログほか、スポーツカー好き大歓喜情報満載!ベストカー12月10日号発売中!!

新型プレリュード仮想カタログほか、スポーツカー好き大歓喜情報満載!ベストカー12月10日号発売中!!

 ベストカーWebをご覧の皆さま、ちわっす! 愛車がどれだけ部品を交換してもグズり続けて悲しみの編集…