FD3SマツダRX-7 奇跡の名車の足跡をたどる

■マツダのエンジニア魂がほとばしる珠玉の1台

RX-7タイプRS。写真は2000年9月以降に生産された6型
RX-7タイプRS。写真は2000年9月以降に生産された6型

 FD3S型RX-7はマイナーチェンジのたびに進化を続けている。

 1995年春にリアスポイラーのデザインを変更し、大径のブレーキを採用した「タイプRZ」も加わった。1996年1月にはエンジンにメスを入れ、最高出力を265psにパワーアップしている。そして1998年12月にはついに自主規制枠いっぱいの280psに達し、最大トルクも32.0kgmに引き上げられた。

 シャーシを強化したファイナルバージョンが送り出されたのは2000年12月だ。

 人馬一体のシャープな動きとニュートラルなハンドリングを身につけた3代目のFD3S型RX-7は操る愉しさに満ちている。だが、2002年8月、排ガス規制への対応が難しいと判断し、RX-7の生産は終了した。

 代わって登場したのが、自然吸気のロータリーエンジンを積むRX-8だった。こちらも魅力的だったが、ターボで武装したFD3S型ほど刺激的ではなかった。いま振り返ってみると、FD3S RX-7が成立していたこと自体が奇跡的な出来事であり、この先ももうあんなクルマが量産型として普通に街のディーラーで購入でき、整備される時代は来ないのかもしれない。

 マツダのエンジニア魂がほとばしる珠玉の作品であり、数々の奇跡を生んだRX-7がFD3S型である。他のメーカーにはできない、直球勝負のピュアスポーツカーだった。

 難しいのは重々承知で、無理を言っているのは分かったうえで、「あの走り味」が脳に刻み込まれていて忘れられないファンのために、もう一度復活させて奇跡を起こしてほしいと願ってしまう。

2002年4月、RX-7最後の限定車「スピリットR」が発売された。写真は2シーター5速MT仕様のタイプA
2002年4月、RX-7最後の限定車「スピリットR」が発売された。写真は2シーター5速MT仕様のタイプA

【画像ギャラリー】初期型からスピリットRまで! 唯一無二のロータリースポーツ FD3S型RX-7の歴史を振り返る

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