懐かしの旧車 7選の超マニアック胸キュンポイント!!

名門パジェロはやっぱり「あのパーツ」!

■三菱 パジェロ(カンガルーバー)

1980年代、日本のクロカンブームの本流となったパジェロ。「カンガルーバー」は「グリルガード」とも呼ばれ、その名のとおり走行中に飛び出してきたカンガルーなどの動物から車体をガードするための装備だ
1980年代、日本のクロカンブームの本流となったパジェロ。「カンガルーバー」は「グリルガード」とも呼ばれ、その名のとおり走行中に飛び出してきたカンガルーなどの動物から車体をガードするための装備だ

 まだ「SUV」という言葉すらなかった80年代ですが、北関東の山奥に住んでいた筆者は山林に入っていくクロカン車を見かける機会が多くありました。恐らく林業の関係者や漁師といった関係者の車両だったと思うのですが、そのなかでも強烈に印象に残っている1台がありました。

 それが、フロント周りにゴツいパイプのようなものを組み合わせたもの(カンガルーバー)を装着していたパジェロだったのです。当時は実際に山に入るために使われていた車両ということもあって、特別に施した装備とばかり思っていたのですが、それが純正品だったということを後に知ってさらに驚いた記憶が蘇ります。

■トヨタ カムリ(ボンネット)

その歴史は古く、1980年以来の長い歴史を持つカムリは、日米で人気のミドルセダン。1986年には質感を向上させた3代目モデルが発売されている
その歴史は古く、1980年以来の長い歴史を持つカムリは、日米で人気のミドルセダン。1986年には質感を向上させた3代目モデルが発売されている

 今やすっかりグローバルカーとしての風格が板についてきたカムリ。とはいえ基本的にはオヤジセダンであり、そこまでも萌えポイントはないだろう、と思われるかもしれません。しかし、筆者が非常に萌えてしまうのが3代目カムリセダンのボンネットです。

 一見するとフロントグリルレベルからボンネットが開きそうなデザインでありながら、わざわざボンネット先端を別パーツとし、「そこから開くんかい!」という状態なのが非常に萌えるのです。

 これはフロントカウルがガバっと開くレーシングカーや、ボンネットとともにライトも開いてしまう初代BMWミニ、ボンネットを開けると怖い顔になるアルファロメオGTVのように、いわゆるギャップ萌えと言えるのかもしれません。

珍名車X-90のミラーはユーノスロードスターと同じ!?

■日産 スカイラインセダン(GXiのタイヤ&ホイール)

スカイラインの本流とも言えるセダンモデル。R32型時代もさまざまなグレードの4ドアセダンがラインナップされた
スカイラインの本流とも言えるセダンモデル。R32型時代もさまざまなグレードの4ドアセダンがラインナップされた

 R32型スカイラインと言えば、25年ルールで北米への輸出が事実上解禁となったことで、爆発的に価格がハネ上がったクルマとしても知られており、GT-Rはもちろんのこと、GTS-t系のターボモデルなども軒並み高騰しています。

 そんなR32型スカイラインの中でもワタクシが萌えるのは、最もロアグレードだったGXi。2014年5月にダイムラー製の4気筒ターボエンジンがV37型に搭載されるまで、最後の4気筒エンジンを搭載したスカイラインであった同GXiは、わずか91PSのCA18i型エンジンを搭載した最下級グレードで、それだけでも萌えるのですが、最高なのがその足もとです。

 なんとセンターのみのハーフホイールカバーの鉄チンに165SR14という、軽自動車なみの細さのタイヤが装着されていたのです。GT-Rが245幅のタイヤを装着したと話題になっていた一方で、こんな仕様が存在していたという事実だけでもたまりませんね。

 ちなみに初代スカイラインGT-R(通称ハコスカGT-R)も純正タイヤサイズは165SR14であり、リアがドラムブレーキである点も共通。そういう意味ではスカイラインの伝統を色濃く受け継いだ仕様と言えるかもしれません。

■いすゞのOEM時代の乗用車/エンブレム

1983年から2002年まで販売されていた、いすゞの基幹モデルとなる4ドアセダン。2代目以降は他メーカーからのOEM車となる
1983年から2002年まで販売されていた、いすゞの基幹モデルとなる4ドアセダン。2代目以降は他メーカーからのOEM車となる

 今では屈指の働くクルマメーカーとなったいすゞ。しかし、過去には117クーペやピアッツァといった素晴らしい乗用車を多く送り出してきたメーカーでもありました。しかし1993年に乗用車の自社開発及び製造を中止し、その後は他メーカーからのOEMとなり、2002年には乗用車部門から完全撤退することになってしまいました。

 この間、ジェミニとしてホンダからドマーニを、2代目アスカとしてスバルからレガシィを、そして3代目以降のアスカはホンダからアコードの共有を受けて販売しており、何気なく見かけた車両にいすゞマークがついていると、レアポケモンを見つけたかの如く興奮してしまうのです。これは晩年の「日本フォード」の車両でも同じ興奮が味わえるので、かなりオススメです。

■スズキ X-90/ドアミラー

1995年に発売されたスズキの2シーターオープンモデル。ルーフはTバー構造で取り外し可能になっており、独立したトランクも備える
1995年に発売されたスズキの2シーターオープンモデル。ルーフはTバー構造で取り外し可能になっており、独立したトランクも備える

  “珍車”の話題になると、かなりの高確率で話題に上るのがスズキ X-90。エクスードをベースとした2シーターのタルガトップクーペで、まさに全部乗せ、まさに欲張りセットといったもの。残念ながら日本ではまったくもって不人気で1400台弱しか販売されませんでしたが、海外では一定の人気を獲得し、オーナーズクラブも存在するほどでした。

 実際、街中で見かけたらそれだけで胸キュンしてしまいそうなレベルの激レア車ではありますが、実は筆者が昔バイトしていた中古車店に長期在庫車として存在しておりまして、「珍しいから仕入れたけど、珍しいだけじゃ売れないな~」と店長がボヤいていたのですが、ある日、日本在住の外国人が購入していったのを見て、本当に海外では人気だったんだ! と感動したのも良い思い出です。

 そんなX-90の萌えポイントはドアミラー。なんと同世代のオープン2シーター車、ユーノスロードスターのミラーが流用されているのです。もしかしたら最大のライバルとなるかもしれない同ジャンル(?)の車両のパーツを流用しているなんて、非常に胸キュンしてしまいますよね。

◆   ◆   ◆

 ということで、中年カーマニアが独断と偏見でピックアップした旧車の個人的胸キュン萌えポイント、いかがだったでしょうか。あなたも明日から街で見かけたクルマの萌えポイントを探してみると、何気ない移動が楽しいものに変わるかもしれませんよ。

【画像ギャラリー】オヤジ世代が心躍らせる懐かしの旧車たち

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