東京都交通局のYouTubeチャンネル「みんくる・とあらんのゆるっ都Channel」に、新たな動画が追加された。「みんくる羊毛フェルト」という手芸ものだ。
「みんくる」とは都営バスのマスコットキャラクターで、都営バスに乗車すると車内で数多く目にすることができる。これを羊毛フエルトで作ってしまおうという楽しい動画だ。バスファンの方はお子様と一緒にチャレンジしてみてはいかがだろうか。
文/写真:古川智規(バスマガジン編集部)
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フエルトは羊毛の不織布のようなもの
フエルトはフワフワでモコモコの手芸では人気の素材で、女性の手作りアクセサリーにも多用されている。フエルトは動物の毛をからませてシート状にした布で、織っても編んでもいないので不織布の仲間だ。
動物性というところがミソであり、化学繊維や植物性の例えば綿花から作られた綿ではフエルトにはならない。
「みんくる」を作るのに使われる羊毛はもちろん羊の毛であり、糸状にしたものが毛糸だ。そして動物性の毛にはヒトと同様にキューティクルがある。女性が気にする「天使の輪」と表現されるアレだ。
このキューティクルは毛の表面を覆っており、うろこ状になっている。これに圧力や振動や熱を加えることによりキューティクルが絡み合って(もつれて)離れなくなってしまう。これをシート状に伸ばしたのがフエルト布である。
毛玉状態の羊毛を専用のニードル(針・100均手芸コーナーでも購入できる)で繰り返し突き刺すと、フエルト化が起こり毛玉が固まっていくことを利用して任意の形に整え、「みんくる」を作ってしまおうというのがこの動画の趣旨だ。
かなり作りこまれた会心の作
動画ではわかりやすく準備する材料や手順を解説しているが、何よりもキャラクターの「みんくる」が材料を運んでくるアニメーション仕立ては、相当時間をかけて作りこまれた会心の作だ。見ているだけでほっこりする。
バスファンが監修して子供といっしょに作る場合は、かなりディティールにこだわる姿が目に浮かぶが、そこは子供の情操を尊重してせめて都営バスに乗ってシートに無数に描かれている「みんくる」を観察する程度にとどめておきたい。
くれぐれも忠実に再現しようとムキになるのは自分で作る時だけにしたいものだ。楽しく冬のおうち時間をお過ごしいただきたい。
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