BMW&ベンツがセダン主流の理由 セダン復権のキーワードは「ここ」にある!? 

■年配の方は輸入車のセダンを購入する。なぜか?

日本と違ってヨーロッパは今もセダンの人気が高い。ミニバンとSUVが主役の座に就くのはもう少し先になるし、保守層も多いからセダン人気が続いているのである。また、日本のセダンはコストダウンに走り、質を落とした。が、ヨーロッパ車は今も質感が高い。日本のお家芸だった快適装備と安全装備も、グレードにかかわらず標準だ。

高齢化社会の日本は、セダンの中心ユーザー層が60代にシフトしている。彼らはバブル期にクルマにお金をかけたのでいいクルマを知っているし、ステップアップしてきた。だから今の日本のセダンでは飽き足らない。買い換えないで乗り続けているのは、今のセダンが魅力的じゃないからだ。子離れしたのにコンパクトサイズで魅力的なクルマもないのである。

そういった人たちが目を向けたのが、メルセデス・ベンツやBMW、アウディ、フォルクスワーゲンなどのドイツ車だ。テスラも電気をうまく使って新しい魅力を訴えた。

上質なセダンを生み出すのは簡単そうで難しい。高い技術力と多くのノウハウが必要とされるのだ。高級車はなおさらで、ユーザーの要求ハードルは一気に高くなる。ベンツやBMWなどのブランドは長い時間をかけ、名誉と信用を勝ち取ってきた。最近は進化の幅も大きい。

BMW3シリーズは3気筒から6気筒まで多彩なエンジンラインアップを用意するのも魅力

日本のセダンは守りに入って魅力を失ってしまった。しかも序列が明らかだ。下剋上がないのである。唯一の例外はクラウンだ。伝統を重んじて守りを固めているが、いっぽうで攻めの姿勢を貫き、ユーザー離れを防いでいる。

これからの日本製セダンはヨーロッパ勢やアメリカ勢にはない先進性や快適性、卓越した環境性能、圧倒的なパフォーマンスなどでライバルを突き放す必要があるだろう。高齢化社会を見据えた小さな快適セダンも望まれる。

ステーションワゴンもラインアップするが、セダン比率は約65%となるベンツEクラス

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