タフすぎるー!! 航空宇宙規格のアルミボディ採用!! ハマーH1が蘇った

タフすぎるー!! 航空宇宙規格のアルミボディ採用!! ハマーH1が蘇った

ハマーといえば軍用車をルーツに持ち、世界中のセレブリティがこぞって買った4WD車ということはご存じだろう。

しかし初代であるH1は環境問題のあおりを受けて2006年に製造終了。現在でもプレミア価格で取り引きがされている。

そんなハマーH1がアメリカのファクトリーの手で生まれ変わった!! しかもボディは航空宇宙規格のアルミ製。なんだか凄そうだぞ!!

文:ベストカーWeb編集部/写真:MSA、AdobeStock


■最新のエンジニアリングで生まれ変わるH1

そもそもハマーH1のベースとなったのはアメリカ軍が採用するハンヴィー。ニュース映像でもよく目にするこのクルマを「ぜひ俺も市販車でほしい」と言った男がいる。

それがあのアーノルド・シュワルツェネッガーだ。たしかにシュワちゃんのキャラからすればピッタリなクルマだが、ハンヴィーはいうなればトラックに近い。

ニュースでもよく見る軍用車のハンヴィー。機関砲を搭載した車両から救急車までハージョンは多岐に渡る

AMゼネラルが製造したH1は6.2L(1994年から6.5L)のV8エンジンを搭載し、全幅2197mmという圧倒的な存在感はハンヴィーそのまま。この巨体ながら4人乗りというのもまたワイルド。

そんなH1も2000年代に入るとエコへの意識が高まり、メーカーも排ガス性能向上に試行錯誤をしていたが、ついに2006年に製造を終了。

こちらが民生用のハマーH1。お花畑がちっとも似合わないフォルム

そんなH1を復活させちゃったのが今回紹介するアメリカはミシガン州の「MIL-SPEC AUTOMOTIVE(MSA)」社。同社社長でCFO(最高財務責任者)のクリスさんはなんと23歳。若すぎるやん!!

そんな若社長が率いるこのMSA社の目標は単純にH1をレストアして売りさばくことではない。「究極の実用性とパフォーマンスを付加する」ことに意義があるという。

どうやってそれを実現したのか見ていこう。

■500HPの大パワーが炸裂する21世紀のH1!!

今回リリースされたのがH1の「ローンチ エディション #003」と呼ばれる個体。なにがすごいってまずボディがアルミなこと。

こちらがMSA社のローンチエディション。一見するとノーマルとの差はなさそうだが!?

H1はそもそも銅管フレームに、アルミのボディとFRPのボンネットという構成。軽くて頑強で、部品交換なども容易な軍用車のフィロソフィーを継いでいる。

そんなボディをなんとMSAは航空宇宙規格をクリアした、6061 T6というアルミ素材で再補強。くたびれたボディをガッチリしたものへと生まれ変えている。

航空宇宙規格クリアのステンレスで補強されたボディパネル。うーん、その響きだけで強くなれた気がする

搭載されるエンジンはデュラマックス(いすゞが開発)の6.6LのV8エンジンを採用。これにアリソン製の6ATを組み合わせる(H1は4ATもしくは5AT)。

気になるスペックはノーマルH1比で約300hp/約80kgmアップの、500hp/138kgmを実現。最高速は154km/h。なんてこったい!!

エンジン、トランスミッション、足回りなどすべてを分解して新品部品を組み付けている。この手間を考えると価格にも納得できそう

アプローチアングル57°、ディパーチャーアングル47°と数字だけ見ると凄いが、ノーマルH1がそれぞれ72°/37.5°だったので少しスペックダウンかもしれない(とはいえ新型ジムニーもそれぞれ41°、51°なのでオフローダーとしては遜色なし)。

オフローダーなら気になるデフはARB製(オフローダーなら泣く子も黙る)のエアロックを使用し、デフロックを任意でオン/オフすることができる優れモノ。

あまりにもクラシカルで味気ない内装はLEDなどを使ったものにアップデート。メーター類も新規に作成している

内装もLED充電ポートを備えるなど現代的にブラッシュアップ。単純なレストアモデルとは異なるハマーH1になっている。

そんなMSAのハマーH1「ローンチエディション #003」の価格は23万9000ドル(約2610万円)から。状態のいいH1の中古車が1500万円前後で流通していることを考えると、あながち高すぎるという感じもしないが……。

欲しいと思ったあなた!! カラーの指定などもできるので問い合わせはこちらから。

今回の写真はピックアップだが、ハードトップなどもオプションで用意する。ハマーらしい観音開きのワゴンボディは約1万7000ドル(約189万円)のオプション。サイドから見るとアプローチアングルは本当に57°なのか不思議!?

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